阿智村と村議会がリニアめぐり報告会

政治・行政

[ 2014年 6月 16日 月曜日 10時45分 ]

 JR東海のリニア中央新幹線計画をめぐり、阿智村と同村議会は13日、村コミュニティセンターで報告会を開いた。同社の環境影響評価書をめぐるこれまでの経過や村の考え方を住民に報告。参加者からは村内を走る残土運搬車両の影響や、南木曽町で発生する残土の「峠を越えた搬出通過」を危ぐする声が相次いだ。

 村民ら60人が出席。昨年10月にJR東海が清内路で開いた準備書説明会以降の経過について、評価書の中身や村、南信州広域連合、県などの要望事項などを取り上げて村が説明した。

 評価書によると、村内では清内路萩の平に斜坑が設けられる計画で、同社は黒川沿いの村道約3キロを経て、国道256号線を通る残土の搬出経路を想定。国道を通行する工事用車両の最大量は、南木曽町の斜坑2カ所からの残土を下伊那側に運んだ場合として1日最大920台と試算している。

 これを受け、村は知事に対する村長意見や広域連合宛ての意見の中で、斜坑口から幹線道までの工事用道路の設置と、村外からの排出土の搬入・運搬通過の回避を要望している。

 質疑では参加者から、残土の運搬に関する質問が相次いだ。

 斜坑口の近隣で暮らす住民は、狭あいな村道を大型車が往来することへの不安や、騒音・振動の増大に対する懸念を伝えた。「ベスト追求の姿勢というが、私たちにとっては今の状態がベスト。JR東海はそのことを認識しているのか」「住民生活に影響を与えない搬出ルートを新設してほしい」などと声を挙げた。

 幹線道の国道256号線を通行する車両の増を危ぐし、南木曽町からの搬入回避を求める意見もあった。男性参加者は「村で出る残土の搬出は仕方がないとしても、木曽谷の残土が峠を越えて来るようなことだけは避けるように要望してほしい」と求めた。

 地下水が減水・渇水した場合の恒久対策で「代替水源を造り、メンテナンスをする自治体に対して30年分の費用を金銭で補償する」としているJR東海の意向に対し、「30年ではなく、将来にわたり対応するよう求めて」とする意見もあった。

 村の考えが評価書をはじめ、県や南信州広域連合の意見に十分に反映されていないとする指摘もあった。

 熊谷秀樹村長は「村の考えとともに、寄せられた意見や要望をJR東海や関係機関に強く訴え、意見交換をする機会も引き続き求めていきたい」と話していた。

  

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