飯田市の新庁舎が完成 防災、サービス向上、環境配慮

政治・行政

[ 2014年 12月 23日 火曜日 11時07分 ]

 飯田市の市役所新庁舎が22日に完成し、施工業者から市側に引き渡された。同日は報道機関向けの内覧会もあり、防災や市民サービスの向上、環境面への配慮などを特徴とした庁舎内や設備が披露された。来年1月4日に竣工式典を開き、翌5日から新庁舎での市民サービスを含む本格的な業務が始まる。市民向け見学会も開く。

 新庁舎の建設工事は大久保町の現庁舎西隣で昨年3月22日から進められてきた。地上3階、地下1階建てで延床面積は約8600平方メートル。主にはA棟(執務棟)とB棟(議会防災棟)で構成する。正面駐車場は約100台を確保した。

 市民の利用が最も多く見込まれる各種の証明書発行や届出などの窓口業務はA棟1階のワンフロアへ集約した。各窓口は目的別に色と番号で区分し、プライバシーに配慮したカウンターを設置。りんご庁舎(本町)で行っていた平日夜間と土曜日の証明書発行などの窓口業務も移管する。市税や使用料、募金などの会計専用窓口を置く。

 B棟は「市民の暮らしと安全を守る防災拠点機能」を強化し、議場や危機管理センターを配置。議場の椅子などの備品は可動式とし、大規模災害時は対策本部など対応拠点となる。連結するA棟2階の委員会室も災害時は一体的に活用する。

 停電時の備えとして、自家用発電機(出力320キロワット・5日間連続運転可能)を設置したほか、太陽光発電パネル(20キロワット)と蓄電池による電源供給も可能に。断水対応では、地下に飲用の受水槽(25・2トン)、井戸水を使ったトイレ用洗浄水、非常用汚水槽なども設けた。

 環境文化モデル都市として、環境面への配慮も重視した。庁内の腰壁や家具、カウンターなどに市内産のヒノキ材を活用したほか、大半の照明を自動調光式のLEDとし、外断熱や断熱サッシなどを取り入れた。

 「誰もが使いやすい庁舎設備」としてバリアフリー化を図り、多機能トイレや授乳室、西側の風越山を眺望できる休憩室の「風越山サロン」、市民用「Wi―Fi(ワイファイ)」、屋根付き駐車場などを配備した。

 議場の床面は段差のない構造とし、災害時の防災拠点だけでなく、議会時以外は市民の多目的利用に供する。議会使用時は傍聴席から向かって左に理事者らが、右に議員らが対面式に座り、審議を交わす。

 新庁舎の建設工事費は本体建築で約20億2800万円、電気設備で約8億800万円、機械設備で約5億2000万円、資材倉庫・書庫など付帯工事で4700万円の計約34億円。現庁舎の耐震改修を含めて計45億円以内とし、道路改良や用地取得も合わせた庁舎整備の総事業費は約63億円となっている。

 現庁舎は1962(昭和37)年の完成で老朽化。大規模地震に対する耐震性も十分でないことから、市は新庁舎建設と現庁舎の耐震改修を決めた。現庁舎の耐震改修は来年1月~12月を予定。現議会棟や保健センターは来春に取り壊すが、南東の建設部棟と水道部棟では引き続き業務を続ける。一連の庁舎整備事業の完了は2016年11月を見込む。

  

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