飯田市予算案、3.2%増の457億円

政治・行政

[ 2017年 2月 16日 木曜日 16時41分 ]

歳出・歳入の前年比較

 飯田市は16日、総額457億3000万円の2017年度一般会計当初予算案を発表した。牧野光朗市長の4期目市政やリニア時代を見据えた総合計画「いいだ未来デザイン」(17~28年度)の初年度にあたり、建設事業もかさむため、過去2番目の財政規模だった16年度当初に比べ3・2%の増で、庁舎建設などで過去最大となった14年度の459億2000万円に迫る額。総合計画に基づく「未来づくりチャレンジ元年予算」(牧野市長)の位置付けで編成し、リニアや三遠南信道関連、産業振興拠点といった社会基盤の整備とともに、新たな地域経営の仕組みや人づくりにも重点を置いた。予算案は23日開会の市議会定例会に提出する。

 総合計画に盛った「実現したい暮らし・まちの姿」を軸に、牧野市長の「市政経営の6つの基本方針」や、総合計画の「12の基本目標」に沿った戦略計画案(年度ごとの重点事業)を絡めて編成。「未来づくりの重要な柱」とするリニア関連では、駅周辺整備の測量や物件調査、中央道座光寺スマートICの整備などが本格化する。16日の記者会見で牧野市長は「市内でもリニア関連事業が目に見えてくる年になろう」と指摘した。

 飯田下伊那14市町村でつくる南信州広域連合からの事務受託で、旧飯田工業高校を活用した「産業振興と人材育成の拠点」整備(産業振興の知の拠点整備)では、4月に開講する信州大学航空機システム共同研究講座を皮切りに、段階的な施設整備や機能の拡充を図る。

 このほか、三遠南信道・天龍峡大橋の添架歩廊の整備、特養「飯田荘」の改築、民間保育所の建設、上郷公民館・自治振興センターの耐震整備など大型事業が重なるため、普通建設費は64億8400万円で対前年度比29・3%の大幅増となる。

 一方、市内20地区の個性を輝かせる「田舎へ還ろう戦略」の支援原資となる地区指定のふるさと納税制度の構築や、地域が学校運営に参画する「飯田コミュニティスクール」の設置など「くらし豊かなまちに向け、未来づくりの一歩を踏み出す」施策にも重点配分した。

◇税回復基調も市債発行額は増

 歳入のうち、市税は地域経済の回復基調を見込み、1・3%増の131億400万円と算定した。地方交付税は1・0%減の111億4100万円。市債発行額は起債事業が多いため、13・7%増の47億3300万円とした。

 市債のうち、交付税不足分を穴埋めする臨時財政対策債は7・7%増の17億6000万円。寄付金収入のうち、ふるさと納税の寄付金は返礼品の充実もあり、本年度当初比2倍となる2億円を見込んだ。

 歳出は、市役所庁舎整備や南信州広域連合の新ごみ焼却施設「稲葉クリーンセンター」建設負担金の完了による減の一方、先に並べた各種の建設事業がかさむため、民生費で5・7%増の154億8200万円、商工費で19・9%増の30億4400万円、土木費で6・1%増の54億1500万円、教育費で15・7%増の43億3500万円を計上した。

 12の特別会計の計は1・5%増の507億3320万円。水道事業会計が妙琴浄水場や鼎配水地の整備、簡易水道事業との統合などにより、33・2%(10億9260万円)の増で全体を引き上げた。

 16年度末の一般、特別会計の借金にあたる市債残高の計は約41億2600万円減の648億5500万円を見込んでおり、17年度末はさらに約13億円減の635億5400万円と算出した。全額が交付税で措置される臨時財政対策債は含んでいない。

 市は16年度末目標に掲げた「700億円以下」を15年度決算段階でクリアしているが、今後のリニア関連事業を含む新たな見通しや目標は3月末に策定の次期行財政改革大綱で明らかにする。

 借金に対し、貯蓄にあたる一般会計の基金総額は16年度末に132億6400万円、17年度末に125億6700万円を見込む。

 このうち、各年度の財源不足の調整に活用する主要4基金(財政調整、減債、公共施設等整備、ふるさと)の残高は16年度末50億5900万円、17年度末43億5300万円と算出。こちらも16年度末目標の30億円は確保している。

 今後はリニア事業に伴う取り崩し額の増加も想定されるが、牧野市長は地方債残高とともに「財政面で特別に不安視する状況にはない」とみている。

 今回の当初予算編成では、各部局が一般財源の1%相当額(7000万円)を捻出することを目標に改革改善策を実行。創出財源を活用した事業の提案も受け付け、県工業技術センターと連携した「デザインラボ」の設置調査研究、ゲリラ豪雨に対する雨水排水対策、婚姻(出生)届け提出時の記念品の贈呈(16年度補正予算対応)などを予算化した。

  

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