県独自の感染警戒レベルで「5(特別警報Ⅱ)」となっている飯田市を巡り、県は28日、中心市街地の飲食店約500店舗を対象に行っている営業時間短縮・休業の要請を当初の予定通り、31日までとする方向で検討していることを明らかにした。警戒レベルは引き続き5を維持する。
同市は15日までの直近1週間で41人の感染が判明するなど新規感染者が相次いだことから、17日に「感染が顕著に拡大している状態」を示すレベル5に引き上げられている。中心市街地の酒類を提供する飲食店などを対象とする時短・休業要請は、市内の飲食店の従業員や利用客が感染するなどリスクの高い事例が発生していたことから実施していた。
17日以降は飲食店関係の感染がないことから、県は予定通り要請を解除する方向で検討を進めている。
ただ、同市では27日までの1週間に36人の感染者を確認。人口10万人当たりでは37・12人と依然として感染拡大が続いていることを踏まえ、レベル5は維持する考えだ。
一方、県は同日、松本市を除く松本圏域(塩尻市、安曇野市、東筑摩郡5村)の警戒レベルを「4(特別警報Ⅰ)」から「3(警報)」に引き下げた。21~27日の人口10万人当たりの感染者数が、レベル4の目安となる10・0人を下回ったため。松本市のレベル5は維持する。
29日現在、飯田市、松本市、北安曇郡白馬村がレベル5(特別警報Ⅱ)、南信州、北アルプス、佐久、諏訪圏域がレベル4、上伊那、木曽、松本、長野、北信圏域がレベル3となっている。