龍江2カ所で発電事業 太陽光を防災・地域力に

政治・行政

[ 2015年 3月 30日 月曜日 12時18分 ]

 飯田市龍江の自治組織が地元の事業者らと協働で、市有の「龍江四区コミュニティ消防センター」と「今田人形の館」の屋根を使った太陽光発電事業に取り組み、売電収益を防災備品の購入や今田人形の公演経費に役立てる。27日に市の条例に基づく「地域公共再生可能エネルギー活用事業」の第6号、第7号として認定を受け、地元の自治組織や市などが役割分担の協定書を結んだ。

 消防センターの事業は、市の管理指定者の龍江四区地域づくり委員会(宮内久幸委員長)と地元の電機店「ナカガワ龍峡店エルコンパスイプサ」(日置隆裕社長)が協力。センターの屋根にエルコンパスイプサが出力15・86キロワットの太陽光パネルを設置する。

 年間想定発電量は1万8628キロワット時で、同社が売電収入の15%(年間想定約8万円)を地域づくり委に寄付。毛布や暖房器具など防災備品の購入や区の「ほたる祭り」の運営費に充てる。

 一方、今田人形の館の事業は、市の指定管理者の今田人形の館運営委員会(木下博史会長)、龍江二区地域づくり委員会(同委員長)、今田人形座(澤柳太門座長)と太陽光発電事業を手掛ける「おひさまグリッド5」(同市馬場町、原亮弘社長)の4者で展開。おひさま社が市民出資による「メガさんぽおひさま発電所プロジェクト」の一環として、12キロワットの太陽光パネルを設置する。

 年間想定発電量は1万3634キロワット時で、売電収益の一部(年間想定約3万円)を同運営委に寄付する。寄付金は地域づくり委と今田人形座へ分配し、計画的な防災備品の充実に充てたり、今田人形の公演に用いる和ろうそくなどの経費に用いたりする。

 いずれの事業も5月中のパネル設置と稼働を見込み、事業期間は20年間。両施設とも災害時などの応急避難施設になっており、発電設備は非常用電源にもなる。

 市は2013年4月に「再エネ条例」を施行。地域の再生エネルギー資源を地域の共有財産ととらえ、住民が優先的に使える「地域環境権」を保障。融資に必要な信用力や市有財産の利用権の付与といった各種支援を受けられる「活用事業」の認定制度を創設した。

 27日は市役所で認定式と協定書の調印式があり、牧野光朗市長は「暮らしの安全・安心に寄与し、地域活動の持続性を高め、伝統文化の継承にもつながる取り組み」と期待。「地域環境権条例の取り組みが市内で浸透しつつあり、うれしく思う」と話した。

 龍江四区の宮内委員長は「自分たちでできることは自分たちで、が区の合言葉。事業の寄付金を住民の元気につなげたい」、エルコンパスイプサの日置社長も「地域のために貢献したい」と決意新た。龍江二区の木下会長は「区民の拠り所である今田人形の館と同じく、事業を大切に進めたい。温暖化防止のお役にも立てれば」、沢柳座長は「今田人形の将来に向け、心強い後押しとなる」と話した。

  

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