12年ぶり選挙戦へ動き加速

政治・行政

[ 2020年 7月 9日 木曜日 15時39分 ]

 任期満了(10月27日)に伴う飯田市長選の告示まで、あと3カ月となった。これまでに現職4期目の牧野光朗氏(58)=無所属、八幡町=と、新人で前副市長の佐藤健氏(52)=無所属、鼎名古熊=が立候補を表明。牧野氏が2月に、佐藤氏が4月にそれぞれ出馬表明したことで、12年ぶりの選挙戦に向けた前哨戦が活発化している。

 牧野氏の後援会は鼎一色に、選挙戦に向けた新事務所を設置した。後援会によると、これまでと比べ1カ月ほど早い開設となった。選対委員長には前飯田商工会議所会頭の柴田忠昭氏を選任。後援会幹部は「佐藤氏の陣営を意識した準備になるのは当然」と語り、選挙戦を視野に入れた体制づくりも急ぐ構えだ。

 5日に行われた事務所開きで、牧野氏は「後援会にとって新たな船出」と表現した。リニアや三遠南信道、コロナ対策に触れた上で「航海が並の状態であれば、新しい人が船頭になってかじ取りをしても良いという判断もあるかもしれないが、今は大荒れ、大嵐」と主張し、「新しい人にかじ取りを任せていいのか」と暗にけん制。4期約16年に触れると「さまざまな危機に瀕(ひん)しても、それを乗り越えられる市政にするためにこれまで積み上げてきた」などと実績を強調した。

 一方佐藤氏は「無名の新人」と語り、5月25日からは毎週月曜の午前7時から1時間、鼎の交差点でつじ立ちを行っている。6日は「ギアチェンジ!」と書かれたのぼり旗を掲げ、後援会員らと一緒に行き交う車や人に手を振った。後援会幹部は「徐々にだけど反応してくれる人が増えてきた」と手応えを口にした。

 市内20地区のうち16地区で支部ができつつあるが、後援会は従来の組織型や草の根ではなく中間の「緩やかな連帯」で支持を広げたい考えだ。6月29日には「サポーターズクラブ」と題した会合に参加した約70人と膝を交えた。対話と現場主義を掲げて各地でミニ集会を重ねていく方針で、今後は女性の声を聞く場も増やしたい意向。佐藤氏は「市政に対する意見のずれを修正したい」と話した。選挙戦に向けて8月1日には新事務所を鼎名古熊のアップルロード沿いに置く予定。

 5選を目指す牧野氏は2月25日の市議会定例会の冒頭あいさつで出馬を表明。4月1日に会見した佐藤氏は50項目の政策原案を示した上で「停滞感を打ち破るような変化を求める市民の声に応える」と決意を述べた。

 牧野氏は日本政策投資銀行を経て新人4人による2004年の市長選に勝って初当選。08年は現新の一騎打ちを制して再選を果たしている。12年の前々回と16年の前回は無投票。現在4期目で、全国市長会副会長(地方創生担当)。早大政治経済学部卒。

 佐藤氏は鼎出身。東大法学部を卒業後、自治省(現総務省)に入省。鳥取県財政課長、大分県総務部長などを経て、11年5月に飯田市の副市長に着任。昨年3月まで務めた。昨年4月に総務省に復帰したものの、市長選に向けて今年3月末に退職した。

 市長選は10月11日告示、18日投開票の日程。

◎写真説明:事務所開きで神事に臨む牧野氏
◎写真説明:交差点で手を振る佐藤氏

  

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