8月の知事選に松本氏が出馬

政治・行政

[ 2010年 4月 27日 火曜日 8時17分 ]

 7月22日告示、8月8日投開票の知事選で、県信濃美術館長の松本猛氏(59)=安曇野市=が26日、松川村の「安曇野ちひろ公園」で会見を開き、正式に出馬の意向を表明した。官僚的な県政運営を打破する必要性を強調し「生き生きとした未来の長野県を作るためには、子どもと文化と自然が大切。県内には(文化や自然など)素晴らしい素材があふれるが、アイデアや創造性に乏しく生かされていない。僕が県をプロデュースしたい」などと意気込みを語った。具体的な政策は5月下旬に発表する意向で、無所属で臨むという。知事選で立候補の意向を示したのは松本氏が初めて。

 松本氏は自身が館長を務める「安曇野ちひろ美術館」に隣接する公園内で会見。県信濃美術館長としての8年間の経験なども踏まえ「県の組織には、新しいことはできるだけしない方がいいという官僚的な考え方や、責任の所在が明確でないという官僚主義があり、いいアイデアがあっても伝わらない(進まない)もどかしさを感じてきた。このまま放置していては県が沈んでしまうと思った」と出馬の動機を語った。

 子ども、文化、自然を大切にする姿勢を伝える中では「現代はマルかバツで判断させる教育ばかり。感性、創造力を豊かにせねば30、40年後の未来はない」と指摘。県内の美術館数が全国で2番目に多いことや魅力的な風景などを例示した上で「長野県は日本一の文化県だが、生かしきれていない。全国にも、もっとアピールできるはず」「新しい観光の形をアイデアを出して作るべき。さまざまなものと結び付けることが大切」などと話し、新たな発想で文化や自然、観光資源を連動させる重要性を説いた。

 質疑応答のうち、村井県政の評価については「何をしたかの記憶が残っていない。新しいことをしなければ失政もなく、それなりに評価はされるが、確実に県政の動きはにぶくなっている。そつはないが、それでは未来の長野県を作ることはできない」と述べ、生み出す力に乏しいとの認識を示した。

 会見の中では、地元の経済人らから再三にわたって出馬の要請を受けたこと、決断を前に映画監督の山田洋次氏に相談したことも紹介。山田監督からの「日本の中で文化、芸術を本当に大切に思ってサポートする県はどこにもない。松本君が本気でやろうと思うなら、大変だけどいい仕事だと思う」の言葉が、立候補を決意する最大の後押しになったという。

 松本氏は東京都出身、東京芸大卒。元衆院議員の松本善明さんと絵本画家のいわさきちひろさんの長男。1997年から安曇野ちひろ美術館の館長、2002年から県信濃美術館の館長を務めている。

 知事選をめぐっては、現職で1期目の村井仁氏(73)は進退を明言していないが、23日の記者会見で「(進退表明を)そう先にはもっていけない」と発言しており、動向に注目が集まる。このほか、市民団体が元副知事の阿部守一氏(49)への出馬要請を検討するなど、選挙戦に向けた動きが活発化してきた。

  

関連の注目記事

powered by weblio


  

こちらの記事もどうぞ(広告を含む)