「みなみ信州に成年後見センターを!」 シンポジウム

社会

[ 2012年 2月 28日 火曜日 15時17分 ]

成年後見シンポ 南信州広域連合自立支援協議会、飯伊圏域障害者総合支援センター、みなみ信州後見支援ネット主催「みなみ信州に成年後見センターを! シンポジウムINいいだ」が25日、飯田市東栄町の飯田勤労者福祉センターであった。行政、福祉、一般住民ら約150人が参加。基調講演とパネルディスカッションを通して、少子高齢化が進む飯田下伊那で社会的な支援が必要とされる人たちの権利擁護のために成年後見センターを一刻も早くつくり上げて行く必要性を確認した。

 

 成年後見制度は、認知症や知的障害、精神障害などにより、判断能力が不十分な人たちが、悪徳商法の被害にあったり、相続や売買などの法律問題で不利益を受けないように保護し、支援する制度。財産管理にとどまらず、その人が自分の望む生活を実現し、生活し続けるために援助することを目的としている。

 

 基調講演した同ネットの木下伸二会長(司法書士)によると、長野県内では昨年4月から長野、松本、上伊那に成年後見支援センターがスタートしているが、南信州では成年後見制度の周知と普及が遅れており利用が進んでいない。その原因のひとつとして、制度をうまくつなげていく組織がないことが考えられ、その解決の手法として「後見センター」を飯伊全体でつくることが考えられている。

 

 昨年11月、飯伊の市町村や各種団体の代表が集まって「成年制度利用促進検討会」を発足。みんなで一緒に考えてもらい、より良い組織をつくろうと、今回シンポジウムを開催した。木下会長は「センター設立が遅れ気味だが、より良いものをつくりたい。イメージを具体的に抱いてもらい利用しやすいものをつくっていきたい」と語った。

 

 パネルディスカッションでコーディネーターを務めた同ネットの山田兵治理事(社会福祉士)は「南信州に成年後見センターをつくろうがメーンテーマだが、センターがまずありきでなく、どんなニーズがあるか、困難点があるか浮き彫りにしていきたい」と趣旨を説明。松本、上伊那の各成年後見支援センターを運営する社会福祉協議会の担当者(社会福祉士)は「権利擁護に関する相談がだいぶ増えてきて成年後見制度の必要が高まる中でセンターが立ち上がった」(松本)と説明した。

 

 司法書士でつくる全国組織のリーガルサポートながのの戸田雅博支部長は「2000年4月から施行された成年後見制度の受け皿団体を目指して03年12月に設立された受託養成団体。メンバーは全国に5500人、県内は368人の司法書士のうち約100人が活動している。飯田も20人のうち3人と思い通り広がってきていない」と現状を報告。

 

 飯田市介護高齢課の小西盛登課長は「65歳以上の高齢化率が昨年10月時点で28・1%、独り暮らしの高齢者が3500人を超え、高齢者世帯も4000世帯を超える。昨年11月から検討会を開始し、どういうふうに展開していくのがいいか検討している」と説明。

 

 飯伊圏域障害者総合支援センターの松澤陽子専門員(社会福祉士)は「04年10月に県からの委託で相談支援を行う専門の機関としてスタートした。相談員6人のうち3人は就労相談と生活支援ワーカー、もう3人は地域でどのように生活していきたいか生活づくりの相談・支援を行っている。年々、相談件数が増えており、昨年度は4500件ぐらいあった。今年度はそれをさらに上回るペース。だんだんと知っていただいて利用されるようになってきた。成年後見制度の説明をする機会も増えてきたことを実感している」と報告した。

  

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