買物弱者など高齢者への生活支援を目的に活動するNPO法人「生活応援ネットスキップ」(下井明雄代表理事)は24日、障害者や介護を受けているお年寄りらの移動を支援する福祉車両を使った有償サービスを開始、飯田市八幡町の事務所前で出発式を開いた。
11月に北陸信越運輸局長野運輸支局の認可を得た。福祉車両は車いす対応型1台、シート回転型1台、セダン型1台の計3台。県の「地域支え合い体制つくり事業」の助成金を有効活用した。
ドライバーは全員国土交通省直轄の移送サービス運転手講習会を受講した福祉有償移送の運転資格を保有しており、ヘルパー2級の資格を持ったドライバーも多い。目的地までの移動に加え、目的地での買物や病院付き添いなど外出の寄り添いも応援する。
利用料金は最初の1キロ400円、2キロで500円など乗車から目的地到達までの距離制で、市の運営協議会によって認められた適性料金を導入。付き添いは時間制を適用する。身体障害者手帳の所有者、要介護・要支援の認定を受けている人などが対象で、会員登録(年会費1000円)が必要。
出発式で下井代表理事は「需要が多く、必要なことと判断した。自治会などともコンタクトを取りながら地域に密着し、喜んでもらえるようなサービスを提供したい」と話していた。
同団体は超高齢社会に備え、高齢者を中心にさまざまな支援活動を目的として、ことし2月に発足。これまでに「ホームヘルパー2級講座」を開講し、来年3月には21人の第一期修了生を輩出する。現在、理事13人、協力会員17人で約30人が利用登録している。