阿智村の地域公共交通協議会(会長・熊谷秀樹村長)は1日開き、9月から村内巡回バスの伍和・智里東線を3分割し、このうちの1つでデマンドタクシーの実証運行を行うことを決めた。
伍和・智里東線は最も運行距離が長い便で、往復45・5キロ。離れた伍和地区と智里東地区を結んで細かく回る路線となっているため、一便あたりの運行時間が長く、1回あたりの乗車時間も長くなっている。
このため、駒場、昼神、智里東、伍和エリアを結ぶ2~4便について、村は利便性の高い効率的な運行を行うことを目的に伍和線と智里東線に分割することを検討していた。
計画では、伍和地区での運行をさらに分割。県道沿いのエリアと村役場を結ぶ路線を「伍和線」とし、定時定路線型で現行の29人乗りマイクロバスを使用する。
デマンドタクシーは残りのエリアで導入。熊谷村長は「伍和地区は広く、民家も点在していることから、バスとタクシーの両方でカバーする必要があると判断した」と説明した。
運行日は、巡回バスと同様に年末年始を除いた平日と土曜日。運賃は1人100円で巡回バスの回数券も使用できる。各便の1時間前までに予約し、予約のあった停留所を順次回る。
8月に新時刻表・路線図を全戸配布し、9月1日から実証運行をスタート。10月1日からの本運行を目指す。
協議会ではこの他、村内巡回バスと乗り合いタクシーの昨年度利用者実績も報告された。
バスは4路線のうち伍和・智里東線と春日・智里西線で利用者数が減少。4路線の合計で1万8336人と前年比で1540人(3%)の減少となった。
タクシーは同246人(30%)増の1063人。2017年の運行開始から3年連続で利用者が増加した。