利用者微増も売上横ばい 公共交通14年度上半期の実績

社会

[ 2015年 2月 6日 金曜日 13時27分 ]

 飯田下伊那地域の公共交通の運行について協議する飯田市地域公共交通改善市民会議は4日、同市鼎文化センターで開き、本年度上半期の市民バスや路線バスの運行実績の報告を受け、新年度の運行変更などを承認した。利用者数は5%増ながら、依然として厳しい運行状況を確認。事業者からは慢性的な運転手不足の現状も漏れ聞かれた。

 住民や行政、業界団体の代表、バスやタクシー業者らによる委員約30人が出席。構成5市町村の運転免許証の自主返納者を対象に、バスや乗合タクシーなどの回数券を交付する制度は、開始した昨年4月から2月3日現在までに85件の申請があったという。

 市民バス5路線と郡市を結ぶ広域バス4路線の上半期の利用者数は26万8020人で、前年同期比1万2919人(5・1%)増だった。一方、売上は5145万4532円でほぼ横ばい。乗合タクシー13路線の利用者数は1万9322人で、前年とほぼ同数だった。

 同会議は13年度から、バスの料金体制を10円単位の「距離加算制」から100円単位の「地区別エリア制」に変更。大半の区間や特に長距離区間で割安となったこともあり、同会議事務局の市リニア推進課は「売り上げを増やすためには、さらに利用者を増やす必要がある」とした。

 本年度も実証運行を続けてきたJR飯田線の伊那八幡駅と飯田女子短期大、市立病院方面を結ぶ「乗り継ぎタクシー」は、1運行あたりの経費2450円に対し、運賃収入の平均は156円と低く、運行は3月末で終了することを決定。代わりに、既存の乗合タクシーの竜東線と川路線の停留所エリアに、伊那八幡駅や飯田女子短大を追加して対応する。

 実証運行実績によると、朝の1便こそ短大生らを中心とした利用で平均3・2人と複数の利用があったが、以降の2便と3便は平均1・0人。予約に応じた4~8便の利用はほとんどなかったという。

 会議では、信南交通労働組合の関係者がバス業界の慢性的な乗務員不足の現状を報告。国の規制緩和に伴う賃金の低下、不規則な労働時間などの要因を踏まえ「公共交通を守る上でも乗務員の安定した雇用保障が大切」と訴え、理解や支援を呼び掛けた。

  

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