広島市の平和記念公園に燃え続ける「平和の灯」をトーチに掲げ、自治体への平和宣言と平和行政推進を訴えながら、県内77市町村を走り継ぐ「第29回反核平和の火リレー」の出発式が12日、飯田市役所で開かれた。
反核平和の火リレーは、「語り継ごう、走り続けよう、ヒロシマ・ナガサキの心を」というスローガンのもと、被爆地「ヒロシマ」で青年によって始められ、ことしで35年目。長野県でもことしで29回目を迎え、下伊那地区からスタートした。13日までの2日間でランナー約60人が参加して飯伊14市町村をリレーし、14日に上伊那へ引き継ぐ。8月10日に北信にゴールを目指す。
県労組会議、社民党、部落解放同盟、社青同でつくる「長野県平和友好祭実行委員会」が主催。下伊那地区は飯田市職員労働組合青年部の福田絵都常任委員が実行委員長を務める。
市役所で開いた出発式には、県実行委員会の関係者をはじめ牧野光朗市長、小島康晴県議、吉川彰一県議らが出席。「二度と戦争をしないために、声を上げて行動しよう」「戦後71年、戦争で犠牲になった人や被爆者の思いをしっかり伝えていこう」などと訴えた。
下伊那地区の福田実行委員長は「人間の尊厳や命を奪うことを許さないことがヒロシマの心。安心安全な生活のために地域の人たちにヒロシマの心を訴えていきたい」と話した。