地域潜在力を“見える化” 天龍村で若手職員の実態把握 社会学者ら

社会

[ 2017年 9月 2日 土曜日 14時43分 ]

役場の若手職員に質問を投げ掛ける丸山教授(中央)と相川准教授(左)

 大学の社会学研究者らでつくる山村福祉研究会・南信班は先月31日、天龍村老人福祉センターで役場の若手職員を対象にした集団面接調査を行った。将来の村づくりの中心的な役割を担う1、2年目の職員に仕事内容や私生活の実態を聞き、高齢化が進む山村において持続可能な地域や行政のあり方を研究する。

 同会は山間部における人口減少問題に関して共同研究を続ける長野大、滋賀県立大、山梨県の都留分科大の教授と准教授、専任講師の3人で構成。昨年度から同村での本格的な調査に着手し、村内全世帯を対象にした都市への他出家族とのつながりに関する実態調査を行った。

 本年度からは、自治体職員が地域社会の中で果たす役割が大きくなる中で、仕事や生活面でどのような課題があるのかを調べる。

 この日は役場に入って1年目の職員6人と2年目の3人を面接。U・Iターン者が多い中、滋賀県立大の丸山真央教授(41)と長野大の相川陽一准教授(39)の2人が入庁してからの様子について質問した。

 消防団活動や地域の伝統的な催しなど仕事外の活動が話題に上がると「大事な経験をさせてもらっている」、「体を動かす良い機会」などのほか、「しっかり理解してから参加したい」、「精いっぱい取り組んだ上で、自分の思うところを伝えるべき」などさまざまな意見が出た。

 同会は今後、役場職員全員へのアンケート調査を実施するほか、集落への直接訪問調査や村外で暮らす20~50代の出身者約70人にも田舎とのつながりに関するアンケートを送付するなどして農山村と都市のつながりを調べる。

 丸山教授ら3人は、農村社会学や地域社会学、林学の観点から人口減少時代における小規模自治体の行政のあり方を、長野県南部と静岡県西北部の山間部で2003年度から調査研究を進めている。丸山教授や相川准教授は「職員の皆さんが思った以上に本音で話してくれて嬉しかった。統計では見えてこない人と人のつながりや地域に潜在した力を見える化したい」と話している。

  

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