売木村で鳥獣被害対策に柵設置

社会

[ 2011年 12月 7日 水曜日 9時25分 ]

 シカなどの有害鳥獣の被害に悩む売木村で、村内の集落全域を防護柵で囲って被害を食い止めようと住民による柵の設置作業が始まった。3カ年の事業で今年度は岩倉、長下、村東部の3地域計16キロに設置する予定だ。

 同村では、畑の野菜や田植えをしたばかりの苗を食べられてしまうなど3年ほど前からシカによる農作物の被害が深刻化してきた。役場に近い村中心部でも、田んぼや畑などにシカの足跡が多数見つかり、シカのふんもあちらこちらに散乱している。これまで、猟友会による駆除や各個人で柵を設置するなどの対策をとってきたが、抜本的な解決には至っていない。

 そこで村は今年度から3カ年で村内全域を柵で囲う事業を計画。今年度は国の補助を受け当初予算に4210万円を計上。柵の必要な資材を村で購入し、住民の手で設置をしていく方針だ。

 これまで南牧村や川上村など住民の手で柵を設置した先進地を視察。8月に住民代表らを集め、柵の設置方法を学ぶ講習会なども開催。農閑期を迎え今月4日から、村南二地区のヘリポート周辺を皮切りに実際の作業が始まった。

 柵は、景観上圧迫感がなく設置も比較的容易なワイヤーメッシュ方式。支柱は1メートルほどの棒を地面に半分近く打ち込み、1・5メートルほどのポールをかぶせる。5メートル間隔で立て、物干し竿のような横棒を固定し、それに高さ2メートルほどの金網を結び付けていく。

 「シカはここ数年で急に増えた。一生懸命農業に取り組んでも、シカに食べられてだめになってしまえば作ろうという気力もなくなる」と松村増登村長。「自分たちの農業を自分たちで守ろうという住民主体の取り組み。農業用水路の改修とともに村の農業基盤を支えたい」と力を込める。柵設置は今後、毎週末に各集落単位で続けられるという。

  

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