売木村対象に移住者調査 愛知大の戸田ゼミ生ら

社会

[ 2015年 8月 28日 金曜日 9時03分 ]

 南信州広域連合と2007年から連携・協力協定を締結している愛知大学の地域政策学部教授の戸田敏行ゼミ生14人が27日、売木村を対象に実施した移住者へのインタビュー調査結果を報告した。村の自然環境やゆとりある時間などで魅力を感じる一方、高校や病院などへのアクセス面で不安を感じている移住者も多く、学生らは「Iターン者も自ら行動し、行政に働きかける必要がある」などと考察した。

 調査は人口減少や高齢化に大きな課題を持つ南信州圏域において移住者について調べ、圏域の持続性を探ることが狙い。13年度から「南信州圏域の移住・二地域居住に関する共同研究事業」として取り組んできた。

 初年度と昨年は飯田下伊那全域を対象に調査を行い、その結果移住先の地域によって目的や地域とのかかわり方などに一定の傾向を示していることが分かり、本年度は移住率が人口の約25%を占めるとされる売木村に特化して実施。村にIターンで移住してきた27世帯の代表者に話を聞いた。

 調査は学生らが4班に分かれ、独身者から既婚者、現在は会社員や農業、地域おこし協力隊などとして働く移住者にインタビュー形式で実施。出身地や移住までの経緯、移住後の生活内容や課題、将来について聞いた。

 移住までの経緯では「売木村を気に入った」のほか、両親などを通じて村にかかわりある人も多く、自然環境や都会での時間に追われる生活の改善、広く安い土地などが挙げられた。「少人数で個性が生かされる教育環境」「自分で生活をコントロールできる」「役場、村民の対応が良い」などを魅力とする一方、高校や病院、買い物などでの交通面で将来的に不便さを感じる意見もあった。「移住者の声が反映されない」「独身者向け住宅が少ない」「仕事が少ない」などが課題として示され、ある班は「都市部での生活経験を生かし、外からの視点で村の将来を考えていくことも大事」と結論付けた。

 名古屋市出身のゼミ長(21)は将来地方への移住を考えているといい「移住者のほとんどが幸せな生活を送っている。交通の不便さを魅力とする人もおり、いい勉強になった」と振り返った。

 発表を聞いた清水秀樹村長は「移住者にしっかり聞いたことはなく非常にありがたい。思い切った政策をできない現実はあるが、今後の参考にしたい」と語った。

 戸田教授は「いろんなタイプの移住があり、重要な地域。多くの視点を提供してくれた」と述べ、広域連合は「生の声を隣り合う市町村にもPRし、地域全体としてカバーしていくこともポイントの一つ」とした。

  

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