多雨や低温など最近の天候不順で野菜の生育が遅れ、市場相場が値上がりしている。市内スーパーではキャベツを大幅な赤字覚悟で店頭販売しており、「去年並みになるのはゴールデンウイーク明けになるのでは」と頭を悩ませている。
日照不足を原因に全国的に高値傾向にある野菜。市内に7店舗を展開するキラヤ=本部・飯田市松尾上溝=によると、ここ最近の市場相場はキャベツ1玉500円を超える状況から、16日現在で375円と下がってきているものの「厳しい状況」と話す。
都内などでは1玉300円近い売価で販売されるなか「キャベツは低価格で提供する」という同社方針から、1家族2玉までとして、14日は新物1玉159円、16日は10円値上げして169円で店頭に並べた。
半切りサイズは1玉のほぼ半額で、消費者のむだをはぶく購入スタイルから販売数を倍に増やした。「赤字だが、限界のところでなんとか安く提供していきたい」と話す。
価格競争により、他のスーパーも価格を下げざるを得ない状況で、大型量販店などを含む市内スーパーでは、1玉200円を切る店が相次いでいる。