天皇皇后両陛下が満蒙記念館を訪問

社会

[ 2016年 11月 17日 木曜日 16時17分 ]

002満蒙記念館

 天皇、皇后両陛下は17日、阿智村駒場の満蒙開拓平和記念館を訪問された。館内で満蒙開拓の歴史を伝える常設展示をご覧になり、満州からの引き揚げ関係者と懇談した。(写真は県提供)

 同館に到着された両陛下は、河原進館長(70)の出迎えを受け、待ち受けた近隣住民に手をお振りになると、寺沢秀文副館長(62)の案内で常設展示を見学した。

 全国でも長野県から最も多くの開拓団が送出されたこと、満蒙開拓へ至る国内外の状況や開拓者の苦難と犠牲、残留婦人や孤児などについて説明。同館によると「満蒙開拓についてよくお調べになっているご様子で、質問も鋭いものだった」という。

 同館セミナールームでは、水曲柳開拓団の桜井こうさん(92)=飯田市上郷=、河野村開拓団の集団自決から息を吹き返した久保田諫さん(86)=豊丘村=、三江義勇隊訓練所に入所し中国人に助けられて帰国した湯澤政一さん(86)=飯田市座光寺=の3人と懇談。両陛下はそれぞれの体験談にじっくりと耳を傾け、優しく声を掛けられた。

 桜井さんは、あいさつを終えて椅子に座る際に、皇后さまに椅子を寄せてもらった。「緊張していたけれど、優しい方々で緊張がほぐれた。限られた時間だったけれどもっとお話したかった。大変深くお知りの様子で私たちの話をできる限りお聞き下さった」と語った。

 久保田さんは「この田舎に来ていただきうれしく思う。苦しい話は忘れたいが、平和のためにと語り部を続けてきた。陛下に『できる限り多くの人に語り継いで』とお言葉を受け、ますます元気が湧いてきた」と話した。

 湯澤さんは「ただ感激。夢にも思わなかった。最後に『いつまでも元気で』と声を掛けられた。生きて帰ってきて良かった。これもこの平和記念館ができたおかげ」と喜んだ。

 河原館長は「しっかり史実を伝承していってください」との言葉を受けた。「開拓の犠牲者、帰国者、関係者の労いになり、報われた気持ちがする。当館にとっても大いに励ましとなった。両陛下の思いをかなえるべく、より一層、伝承活動に取り組んでいきたい」と話した。

満蒙開拓平和記念館内で寺沢副館長の常設展示説明に熱心に聞き入られる両陛下。「東京からも(満蒙開拓に)行っているんですね」などと質問されたという=県提供

  

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