飯田市勤労協が市民アンケート調査

社会

[ 2016年 1月 30日 土曜日 8時41分 ]

 飯田市勤労者協議会(長谷部徳治会長)は本年度、暮らしに関わる課題や要望などを問う市民アンケート調査を28年ぶりに行い、29日に牧野光朗市長に結果を報告した。回答者の73%が「市は住みやすい」と答えた一方、「老後が不安」な人は8割に上った。「望むまちの将来像」は「福祉が行き届いたまち」が、「今後10年間で最も必要なこと」は「リニア駅関連開発」が多かった。

 労働環境や市民意識の実態を把握し、今後の活動や市の施策に生かそうと、市の協力も得て昨年秋に実施。無作為抽出などによる18歳以上の対象市民3000人のうち、73%にあたる2187人から有効回答があった。

 「市は住みやすいか」の問いでは、「とても」の14%と「まあ」の59%の計が73%。ほぼすべての年代で7割を超えた。「住みにくい」は全体で19%だが、山間部は割合が高い。住みやすい理由(2つ以内)は「気候や自然環境」と「近所付き合い」が多かった。

 家事や育児の分担割合は「ほぼすべてを妻」が30%、「妻が7~8割」が51%を占める現状で、「夫婦半々」は17%にとどまる。

 「老後への不安」は「ある」が79%。20歳未満はほぼ半々に対し、40代で81%、50代で89%に上った。職種別では、パート・アルバイトが87%、自営業が85%で高い。

 病気や高齢で介護が必要になった場合の希望は「自宅で主に介護保険など公的支援」が34%、「病院や施設」が33%と拮抗し、「自宅で主に家族の世話」は12%と少数だった。

 今後に望む「まち」の姿(2つ以内)は「高齢者や子どもに対する福祉が行き届いたまち」が49%で最も多く、「安心と安全のまち」30%、「自然環境をいかした観光都市」27%などが続いた。

 「今後10年間に市で最も必要なこと」は「リニア駅関連開発」22%、「中小企業の育成」16%、「三遠南信道の早期開通」12%の順。「現在、力を入れてほしい政策」(3つ以内)は「高齢者と子どもの福祉施設の充実」40%が最多で、「交通機関の充実」26%、「道路の改良」24%、「病院・診療所など医療施設の充実」22%、「教育施設の充実」19%などが続いた。

 リニア工事で心配される項目は複数回答で求め「残土搬出トラックによる事故や交通渋滞」48%、「自然環境の破壊」46%、「騒音や粉塵」40%、「トンネル工事による地下水の変化」34%など。リニア開業のメリットは「知名度アップ」が41%、デメリットは「都会への若者の流出増加」が47%で多かった。

 同協議会は勤労者の生活改善を目的にした個人参加による団体で、1954(昭和29)年に発足した。現在は市民約1100人で構成し、勤労者まつりや勤労者生活相談、労金労災利用促進などの活動を展開している。

 市長報告で長谷部会長は「(意識や課題など)多様化する世相が表れており、勤労協に対しては、相談窓口や課題解決の仲介を望む声が目立つ」と指摘。「安心して暮らせる地域を目指すべく、調査結果を今後の取り組みに生かさねばならない」と話した。

 新年度は市の次期総合計画の策定を控えることから、牧野市長は「課題や思いをしっかりと受け止め、反映させていきたい」としている。

  

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