感謝感激の「農村人ねっと」念願の交流サロン開所

社会

[ 2009年 12月 9日 水曜日 14時13分 ]

 飯田市上久堅風張の旧秋葉街道沿いの空き家(民家)を活用した「風張サロン」の開設準備が整い、6日に開所式があった。上久堅地区には、これまでに10世帯以上のIターン者が移住している。サロンは、これから移住を希望する人に対して、農村暮らしに入る前の「お試し暮らし」をする場を提供するとともに、地域の人たちとの交流や研修の場として仲間づくりの場、農村ビジネスの可能性を探る場としても利用する。

 すでに移住している人を中心にメンバー6人でつくる「農村人ねっと」がこの8月に発足し、古民家の再生やサロンの開設などの活動を計画し、具体的準備に入っている。特にサロンの開設は「上久堅に移住した私たちも、ここで暮らし続けるために、地域とつながった農村ならではの新しい活動をしたい」として、自治会に空き家の貸与を希望。自治会が所有者に話をしたところ、「地域のために役立つなら寄付する」ということになり実現した。

 この空き家は戦前の建物で、所有者が高齢化のため3年ぐらい前から使われなくなっていた。平屋建てで8畳間が4部屋あるが、老朽化による経年劣化が進み、壁や床などの傷みが激しい。このため、人海戦術で費用を抑えて空き家を片付けたり修理する体験ツアーを先月初旬に実施。県内外から約20人が参加し、壁の修理や床板直し、障子の張り替え、畳干しなどの作業を実施するなど、開設準備を進めていた。

 開所式には、自治会や公民館、区などの関係者やメンバーとその家族ら約30人が出席。自治会の長谷部徳治会長は「人口減少が続いてきたが、うれしいことにIターン者が増え、地域の人たちと一緒に元気を出して頑張っている。このペースでやっていけば今の人口を維持していける」、木下敏郎区長は「都市と地方を結ぶ拠点として、地域に根ざした交流サロンが開所した。区民として心から歓迎する」とそれぞれあいさつした。

 メンバーも一人ひとりあいさつ。世話役の小林美智子さん(市職員)は「農村だからできること、豊かに思えることがあるはず。この思いを共有するメンバーがつながっている。地域に対する熱い思いにひかれて都会から田舎暮らしを希望する人にお試し暮らしをする場を提供したい。どんな活動ができるか、みんなでアイデアを練って地域の人たちと一緒に活動していきたい」

 昨年4月に京都市からIターンし、越久保で築200年の古民家を民宿に再生する計画を進めている長谷川一矢さんは「上久堅の人たちには本当に親切にしていただき、ずっと暮らし続けていきたい。これから移住する人たちには、本当に大切なことは地域の人たちとの交流であるという思いを伝えたい」、妻の恵子さんは「感無量」と絶句し、「みなさんに力を貸していただいてスタートできた。頑張れば夢は叶う。これからも力を借りながら頑張っていきたい」と語った。

 このほか、4年前に上久堅へ移住し未婚で出産したという加藤美の里さんは「毎日が楽しくしあわせで感謝することばかり。お金があるのがしあわせに直結しているわけではないし、不便なことがふしあわせなことではないと思う。安心して暮らしていけるためには、地域の人たちとの心の交流、助け合い、自然の恵みに気づいて感謝することが大切。都会では人とのつながり、自然の恵みに気づきにくい」と涙ながらにお礼を述べた。

  

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