新元号が「令和」に決まる

社会

[ 2019年 4月 1日 月曜日 15時02分 ]

 政府は1日、「平成」に代わる新元号を「令和(れいわ)」と発表した。現存する日本最古の歌集「万葉集」からの出典で、中国ではなく日本の古典から引用するのは史上初めて。安倍晋三首相は会見で「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められている」と新元号への思いを述べた。

 改元は、皇太子さまが即位される5月1日午前0時に施行され、平成は元(1989)年1月8日からの30年4カ月で幕を閉じる。

 同日午前の有識者による「元号に関する懇談会」の後、衆参両院の正副議長からの意見聴取を経て、全閣僚会議で協議、臨時閣議で決定。菅義偉官房長官が午前11時40分、墨書された新元号を掲げて発表した。

 元号の由来となる「典拠」については、万葉集の「梅の花の歌」32首の序文「初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫(かおら)す」から引用。史上初めて国書を典拠とする元号を決定した。

 これまで元号に用いる漢字は中国古典(漢籍)を出典としてきたが、政府は今回、3月に国文学、漢文学、日本史学、東洋史学の4分野の学者に新元号の考案を正式に委嘱。それぞれ2~5つの案の提出を求めており、日本古典を引用するかが焦点の一つになっていた。

 安倍首相は初となる国書からの引用について「万葉集は国民文化と長い伝統を象徴する国書」と説明。「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる日本でありたいとの願いを込めた。広く国民に受け入れられ、生活の中に根ざすことを願う」と述べた。

 新元号は645年の「大化」以来、248番目。天皇即位前に新元号を発表するのは初めて。時代の流れを反映し、新元号の公表と総理談話は、首相官邸のツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNSでライブ配信された。

 新元号の発表を受け、民間も対応に追われた。飯田信用金庫はホームページで、取り扱いについて質疑応答形式で説明。「“平成”表記の帳票・書式はそのまま使用できますか」の問いには、「2019年5月以降も、そのまま使用できます」などとした。

◎写真説明:墨書を掲げて新元号を発表する菅官房長官(首相官邸ツイッターより)

  

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