2014年3月新規学卒者の求人をめぐり企業を対象にした説明会が18日、飯田市上郷別府の南信州・飯田産業センターであった。約90社の人事担当者が出席。主催した飯田公共職業安定所(井口武所長)が、求人手続きや採用選考の留意点などを伝え、長引く雇用情勢の低迷を踏まえて積極的な採用を求めた。
職安は、公正な採用選考の基本的な考え方として、人権や同和問題に抵触する選考例などを紹介しながら、職務に対する適正や能力のみを基準とするよう指導。「適正と能力に関係しないことは採用の基準にしない」と重ねて呼び掛けた。
新規学卒者の求人手続きについては、採用内定取り消し防止に向けて改正されている職業安定法施行規則なども解説。関係資料や提出書類、日程なども確認した。
職安のまとめによると、飯田下伊那地域の高校生の就職内定率は2月末現在、前年同期を3・0ポイント下回る94・7%。地元企業への就職希望者は前年同期を24人上回る377人で、過去6年間では最多。求人受理数は26人増の378人で、同期間では2007年の505人、08年の461人に次ぐ水準となっている。
就職者は前年同期を12人上回る357人で、うち322人が管内就職者、管内就職率は90・2%となっている。
席上、あいさつした井口所長は「管内では内定取消し、入職時期の繰り下げなどの事案はなかった」とし、事業所の積極的な採用に感謝。ここ数年、高校生の就職希望者が増えている状況を伝えて「若者を飯伊に残すためにもできる限り多くの採用枠を確保し、卒業後3年以内の既卒者にも新卒者同様に応募の機会をいただきたい」と求めていた。
中学・高校用求人票は6月20日から正式受理。求人公開は7月1日からで、高校は9月5日に推薦、同16日に選考を開始する。