東和町のラウンドアバウト運用開始

社会

[ 2013年 2月 7日 木曜日 9時30分 ]

 飯田市は5日、東和町の5差路交差点の信号機を撤去し、中心部の環状道路から目的の道路に抜ける「ラウンドアバウト」(円形交差点)の運用を始めた。既存の信号機からの切り替えは全国初。多くの関係者や報道陣らが見守る中、大きな混乱はなく、スムーズな通行が見られた。中心部の「中央島」と呼ばれる円形地帯などの工事は引き続き行われ、完成は3月中を見込む。

 東和町のラウンドアバウトは5つの市道、県道が分岐。車両は環状内を時計回りで進み、目的の分岐道へ抜け出る。環状内に優先権があり、進入する前に一時停止を義務付ける。

 同市建設部などによると、環状内は一方通行で速度も出にくいため、重大事故を抑制できる。電力を要する信号機の撤去により、待ち時間の解消や二酸化炭素の削減、停電による交通混乱の回避なども見込める。

 5日は午前から交差点信号機の撤去作業を進めた。午後3時半の運用開始を前に、中心部にコーン標識などで円を設けて環状道を形成。交通誘導員がせき止めていた各方面の車両を順に環状道へと流し入れた。

 見守る人々や未整備部分もある現場状況への戸惑いからか、進入に時間が掛かる車もあったが、逆走などの大きなトラブルはなかった。市は中央島が完成するまで、夜間を含めて交通整理員を配置。大型車は通行が制限されるため注意する。

 この日は大学関係者らも視察。吾妻町のラウンドアバウト(通称ロータリー)で安全性などの社会実験を担った公益財団法人「国際交通安全学会」のプロジェクトリーダーで、名古屋大学大学院の中村英樹教授は「既存の信号機をなくしての導入は日本初で画期的。欧米では確実に普及が進んでおり、国内でも適材適所での設置が期待される。特に郊外部では良いことづくめの選択肢」と話した。

 牧野光朗市長は「すでに吾妻町にラウンドアバウトがあるためか、市民は戸惑いなく走行できている。ここを出発点に全国へ広がれば」と期待。信号機の撤去による視覚的な開放感も伝え「中央部が完成すれば、さらに景観が良くなるはず。市街地への入り口であり、環境文化都市のシンボル、環境視察の目玉にもなる」と指摘した。

 市は2009年度から、東和町周辺の谷川や中央公園などの整備事業を進め、5差路交差点の改良検討を進めてきた。当初は4方向の信号交差点化が計画されたが、吾妻町での社会実験の検証や市道の維持を求める住民要望などを踏まえ、円滑な交通と安全を確保できるラウンドアバウト化が最適と判断した。

  

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