泰阜村長ら新宿で街頭演説

社会

[ 2016年 11月 30日 水曜日 15時45分 ]

001泰阜村長 泰阜村は29日、東京・JR新宿駅南口で国の道路財源の確保を訴える街頭活動を展開した。松島貞治村長をはじめとする役場職員や林節生議長ら村議員の計14人が参加。夕刻を迎え慌しさを増す都心の真ん中で横断幕を掲げ啓発用チラシを配布しながら、未だに大型バスが村内を通り抜けできない道路事情を切実に訴えた。

 泰阜村は、同村と飯田市を結ぶ幹線道路がようやく二車線化で開通したのが2012年12月。一方、阿南町に抜ける県道1号「飯田富山佐久間線」の改良工事は来年完成予定であるものの、現在は道路幅員が狭く大型バスが縦断できない状況にある。

 国土交通省によると、国の公共事業費は予算ベースで1998年の14・9兆円を過去最高に、ここ数年は5~6兆円程度で推移しており、今回の街頭演説は道路整備に充てられる財源もピーク時の半分以下になる中、中山間地の山村の現状を都市部住民へ直接訴え、理解を得ることが最大の狙い。この日は国交省や財務省、まち・ひと・しごと創生本部への要望活動を終えた後、2008年4月以来となる街頭活動を、今年4月に開業したばかりの新宿駅南口・高速バスターミナル「新宿バスタ」前で実施した。

 「道路整備のために道路財源の増額を!」と書いた横断幕やのぼり旗を掲げ、村カラーの緑色の法被を着て脚立に上った松島村長は「道路整備は都市部と比較して遅れがち。道路予算がいかに厳しいものか理解してもらいたい。どうかチラシを受けとってください」とマイク片手に懸命に訴えた。

◇   ◇

 午後4時から1時間余りを使って行った街頭演説では▽未だ大型バスも通り抜けできない山村▽道路財源を増額し道路整備の推進を▽地方創生は道路から―を主な内容としたチラシ700枚を配布した。同駅南口は会社帰りのサラリーマンや学生らでごった返したが、チラシを差し出しても受けとってもらえないケースも多く、役場職員や議員らも悪戦苦闘。林議長は「地道な活動だが、まずは知ってもらうことが大切」と積極的に人のうねりの中に切り込んだ。

 チラシを手にした70代の女性は「母の田舎の記憶が蘇る。高齢化が進めばなお一層道路整備は重要になってくる。村の存続にかかわることなので、頑張ってもらいたい」と応援した。

 26日に都内で開かれた「首都圏やすおか会」でもこの日の活動が告知されており、会員ら数人が「村のために」と集まった。「重要な会議を抜け出してでもここには来たかった」と駆け付けた秦初博会長(80)は「道路整備はとても大事なこと。しかし便利になるだけではだめ。風光明媚な自然に代表される村の良さを残しながら安心安全な村づくりに期待したい」と話した。

 若者にも積極的に声を掛けた松島村長は「山村の道路の状況を分かっていないのが現状。少しでも理解してもらいたい」と語り、「地方での公共交通は車だけ。人間で言えば血管でその血管が細くて流れない状況にある。公共事業の必要性を訴えなければならない」と話した。

 

  

関連の注目記事

powered by weblio


  
        


南信州新聞公式アカウント
@minamishinshu







webで電子版「南信州」を購読

南信州オンラインブックストア
新刊情報



平成二十六年丙申歳 飯田お練りまつり
著:飯田お練りまつり奉賛会編
 出版社:南信州新聞社出版局

連載記事
南信州飯田観光ガイド2016秋・冬号