盲導犬を利用する人の外出を同行援助する講習会が16日、飯田市上郷別府のかがやきパレットで開かれた。市内の3事業者から10人が参加し、利用者2人からサービスに望むことを座学と同行体験から学んだ。
同行援護は視覚に障害のある人が外出する際に同行し、移動に必要な情報の提供、移動の手助け、排せつ・食事などの介護を行うサービス。市内では現在、3事業者が手掛けているが、盲導犬を利用している人へのサービスは行っていない。
講習は、盲導犬と一緒に自宅で暮らす人にも同行支援を受けたいニーズがあることから、NPO法人「生活応援ネットスキップ」が「盲導犬と向き合い、利用者のためのサービスを築き上げていこう」と、市福祉事務所と飯伊圏域障がい者総合支援センターの後援を受け、市内で初めて計画した。
講師を務めた上郷の男性(63)は盲導犬と仲良くなるこつを説明した上で、外出時の支援について「私の場合、市内の主だった道を覚えたいので、事業者には後ろについてもらい、あくまで困った時に状況を教えてほしい」と要望を伝えた。
参加者は講義後、盲導犬を連れた講師と一緒に散歩を体験し、「実際に歩いてみないと分からないことがたくさんある」と話していた。
別の講師は「盲導犬と利用者について知ってもらういい機会になった。サービスの利用を考えたい」と笑顔で話した。
盲導犬利用者への同行援護は、今回のような講習を受けると行えるようになり、スキップは今後も講習を開く考え。