県は24日、秋の河川一斉パトロールを県内8地区で実施した。飯伊地域では、飯田建設事務所管内の一級河川157カ所のうち38河川で不法投棄の実態を把握するとともに、不法投棄されたごみを回収した。
飯伊地域の一斉パトロールには市町村、飯田警察署、阿南警察署、下伊那地方事務所、飯田保健福祉事務所、飯田建設事務所、下伊那南部建設事務所の関係者ら58人が参加。台風18号で大きな被害が出た阿智村と、県環境影響評価技術委員会がリニア中央新幹線に係る現地調査に入った大鹿村を除く7ブロックに分かれてパトロールを実施した。
飯田建設事務所の維持管理課長によると、河川一斉パトロールは今回で84回を数える。昨年の秋は480キロ、ことしの春は550キロのごみを回収している。課長は「モラルの問題と思うが、ここ何年か減少傾向にある。ただ、先日、毛賀沢川でテレビと電子レンジが不法投棄され、これを片付けるために税金を使わなければならない」と話した。
この日パトロールを実施した38河川のうち、飯田市上郷の土曽川、欠野沢川、天竜川の合流点付近では、春に実施して半年しか経っていないのにごみ収集袋がすぐいっぱいになった。班長の飯田建設事務所整備課計画調査係長は「相変わらずビンやカン、ペットボトルが多い。台風の影響で流されてきたと思われるハウスのビニールシートも目立った」と感想。わざわざ家庭ごみを捨てるためにガムテープを張ったビニール袋もあり「ここまでやるならごみ集積所に出してもらいたい」と苦言を呈していた。
今回の河川一斉パトロールの結果は、25日の午前中に公表される。