県の今年度「信州パーソナル・サポート・モデル事業」で、地域の相談窓口となる「いいだ生活・就労支援センター(愛称・まいさぽ飯田)」(市瀬邦子センター長)が14日、飯田市高羽町6に開所した。同モデル事業は、さまざまな問題を抱えて生活に困窮している人に対し、地域の関係機関と連携しながら寄り添い型の相談支援を実施する。
まいさぽ飯田の前身の「パーソナル・サポート・センター飯田サテライト」は、2012年4月に開所し、県と4市が県労働者福祉協議会に運営業務を委託してきた。昨年12月に生活困窮者自立支援法が成立。15年度から施行される同法に基づく事業実施に向けて、14年度は地域ごとのモデルづくりに取り組むため、県と6市が県社会福祉協議会に運営を業務委託した。
同モデル事業は、生活困窮者が困窮状態から早期に脱却することを支援するため、地域で支援対象者の状態に応じた包括的で継続的な相談支援を実施するとともに、地域における自立就労支援体制を構築する。厚生労働省のモデル事業を活用して実施する。
まいさぽ飯田は、昨年度まで飯田サテライトで行ってきたパーソナル・サポート事業の成果を発展させ、相談者自身が自らの課題を整理し、“マイサポート・プラン”を作って自ら再び歩き出す、そんな寄り添い支援を目指して造語した。スタッフは、主任相談支援員の市瀬センター長以下、5人が常勤常駐する予定。
市瀬センター長は「事務所の場所や事業内容は今までと変わらない。15年度の自立支援法の施行に向けて、行政や企業、民間団体と連携強化を図り、きちんとしたものを確立していく。これまでの経験を通していろんな課題が見えてきている。相談員の仕事や生活がより向上できるように福祉全般をフォローしていく」としている。
飯田サテライトの昨年4月から12月までの実施状況によると、相談者は123人(前年度206人)で月平均15~16人の新規の相談があった。相談者は増加傾向にあり、若い人の相談が多いという。
まいさぽ飯田の電話番号は、0265・49・8830、FAXは0265・49・8692。