第2回地域づくり研修会開く

社会

[ 2012年 2月 3日 金曜日 9時01分 ]

 飯田市と同市まちづくり委員会連絡会は1日夜、第2回地域づくり研修会を飯田文化会館で開いた。住民主体の地域づくりを推進するため、NPOや市民活動団体など多様な団体との連携方法を学ぶことを目的に、昨年度から開催している。今回は、各地区で顕著になってきている「自治活動組織の加入促進」「買物困難者」「地域防災」の3つの課題について分科会方式で事例発表を行い、意見交換した。関係者ら約120人が参加した。

 全国で650万人と推計され社会問題となっている買物困難者問題に対する取り組みを考える分科会では、飯田商工会議所の「しあわせ市場配達便」、飯田長姫高校の「リヤカー商店」、座光寺地域自治会の「公共交通機関を利用した買物支援サービス」の取り組みについてそれぞれ活動報告があった。

 同会議所中小企業相談所の山田浩志次長は「買いたいけど買いにいけないというお年寄りのつらい話を聞いた。大型店の進出で身近なところのお店が廃業に追い込まれ、自力で歩いていけるところにお店がない。隣のお嫁さんにお願いして買ってきてもらったり、一緒に買いに行っている。やはり自分の目で確かめて自分のお金で買える喜びがお年寄りを元気にする。買いたくても買いにいけないお年寄りと、売りたいけどお客が来てくれないお店をどのようにつなげるかというスタンスで取り組んでいる」と報告。

 「実施して3カ月を経過したが、6割がお得意さんになってもらった。1月に終わる予定だったが、2月まで延長した。やってみなければわからない。やったことで次の課題が見つかる。3月以降もやりたいが、どのようにやるか白紙。検証し、改善する時間を若干いただきたい」と述べた。

 同校商業科では、3年次に課題研究の授業で生徒たちがテーマを設定し解決策を提言する授業を実施している。その中の12人が買物困難者を支援しようとリヤカーによる商品販売を実施した。先行事例として、昨年度から松本大学の学生が実施している事例を現地実習し、飯田市内の現地調査を行い、11月の毎週金曜日に4回実施した。

 浅井勝己教諭は「お客さんと話をしながら商品を仕入れた。リヤカーに乗り切らないので手で持って歩いた。お客さんが生徒たちにいろんなことを言ってくれるのがありがたかった。リヤカー商店が帰った後も、その場に残って話をしている光景も見られた。お客さんとの距離が近くなる効果があった。品ぞろえの問題、仕入れの効率化などの課題もわかった」と説明した。

 座光寺地域自治会では、2009年3月まで信南交通が運行していた路線バス上市田線が廃止となり、デマンド式のバスに替わったが、定時定路線と比べ利用者が1200人減った。月400人が不便していることが見えてきたため、バス路線を活性化し維持しないと生活環境が悪くなると、昨年11月から2月まで公共交通機関を利用した買物支援サービスの取り組みを試行している。

 同地域自治会の湯澤英範会長は「アンケート調査で利用がダントツに多い近隣大型3店で買物する際に行きは公共交通、帰りにタクシーを利用した場合、タクシー料金の一部(300円)を自治会が負担している。タクシーの利用は2人以上の相乗りを原則としている。会員登録者は60人いるが、利用状況は6回、延べ12人と低調。相乗り利用が使いづらいとの声があるが、お年寄りが地域の中で声を掛け合い生きていくことが大事。まだまだ胸を張って報告できる状況でないが、とにかく一歩踏み出してみようと始めた。やってみたらなかなか難しいが、公共交通を補完する目的は貫きたい」と述べた。

 参加者から「3つの事例とも買物に困っているが弱者ではないので、困難者に統一してもらいたい」「利用者のアンケート調査を行い、どのように手を差し伸べていけるか検討してみたい」「移動販売をぜひ村部でも実施してほしい。地区でも移動販売の拠点づくりに協力したい」といった意見が出た。山田次長は「業者の皆さんが自分たちの生業として成り立つことが最終的な目標。補助金をもらわねばできないのでは続かない。地域の中で工夫しながらやっていただきたい。成功事例をつくりながら提供していきたい」と述べた。

  

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