自殺の兆候察知し適切対応を、ゲートキーパー養成研修

社会

[ 2010年 9月 9日 木曜日 15時24分 ]

 飯田保健所はこのほど、「心の健康づくり研修会」(ゲートキーパー養成研修)の初回を飯田市追手町の県飯田合同庁舎で開いた。市町村職員や企業の労務担当者、民生委員ら約150人が参加。同所職員が自殺の現状を説明した後、滝沢病院(上田市)の院長で精神科医の吉田朋孝さんが「うつ病の正しい知識と対応について」と題して講演した。

 ゲートキーパーは、自殺の危険を示すサインに気付き、適切に対処する役割を担う。同所が初めて養成講座を企画したところ、定員を超える応募があり、募集締め切り後も問い合わせが相次いだという。

 研修で同所の職員は、飯田下伊那地域の自殺死亡率が国や県平均を上回っており、特に男性は2003―07年の統計によると、県内10地域で最も高かったことを報告。30―60代の働き盛りや75歳以上の自殺者が目立ち、原因は健康問題が突出していることも伝えた。

 続いて吉田さんが、自殺の要因に多い「うつ病」の特性や予防対策を中心に講演した。うつ病を「心と体のエネルギーを失い、何もできなくなる状態」と定義。発症しやすい=ストレスをためやすい性格として「真面目で仕事熱心、責任感が強く気配りができる、いわゆる『良い人』と呼ばれるタイプ」を挙げた。

 「栄転や昇進、新築や引越しなど、生活上の変化や、周囲からは良いと思えるようなものもストレスになり得る」との視点を交え、職場や家庭といった環境要因についても解説。自責的な性格特性に配慮した上での「周囲の気づきと対応」の重要性を訴えた。

 うつ病患者の自殺を防ぐ上で注意すべき点として「エネルギーが回復しつつある治りかけの時期に、過去への自責から死を決意するケースが多い。将来的な話題の提供に努めてほしい」と求めた。

 「早期発見&適切な対応」を求める中では「受容と共感」の思いを基盤に正しい知識を持ち、偏見をなくすよう要望。結びに「厳しい社会経済情勢が、うつ病患者を増加させている」と憂慮しつつ「うつ病は適切な関与で必ず復帰しうる病態。少しでも優しく温かな環境を整えることが予防につながる」と呼び掛けた。

 第2回の研修会は13日に実施。社会福祉法人「長野いのちの電話」研修スタッフの渡辺恵さんが「いのちの電話活動から見た自殺予防」を演題に講演するほか、ゲートキーパーの役割について学ぶ。

  

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