農作物被害対策でGPSを活用

社会

[ 2013年 5月 29日 水曜日 9時13分 ]

 飯田市内でサルによる農作物被害が増加しており、市は本年度に対策を強化する。衛星利用測位システム(GPS)を活用して、サルの群れの生息域調査を信州大農学部(南箕輪村)に委託して実施。報告に基づき、被害や行動範囲のマップを作成し、隠れ場所の排除や餌場にしない取り組みなどを進める。サルの捕獲報奨金も引き上げる。

 27日に市や農業団体、猟友会などでつくる飯田市鳥獣被害対策協議会(会長・牧野光朗市長)の本年度総会が同市鼎東鼎のJAみなみ信州営農部であり、市側が取り組みを説明した。

 市農業課によると、前年度の鳥獣による市内の農作物被害額は7360万円余で、このうちサルが1790万円で最多。08、09年度は300万円前後、10年度は630万、前年度は1480万円と急増しており、特に上郷や座光寺、羽場地区などで主に果樹への被害が目立つという。

 市は本年度から3年間、サルの集中捕獲を進めるため、1頭当たりの報奨金を3000円増の1万5000円に引き上げる。

 GPS装置を活用した生息域調査は3群れで予定。メスのサルを捕獲し、首輪型の発信装置を付けて群れに戻し、動向を把握する。調査報告に基づき集落ごとの被害マップを作成。隠れ場所や餌場の排除、追い払いなど、住民を中心にした総合的な対策につなげていく。

 市は本年度予算にGPS調査関連で189万円を計上。同協議会の事業でもサル対策を強化し、サルを山へと追い払うモンキードッグを1頭養成するための支援費40万円余などを盛った。

 牧野市長は総会あいさつで「依然として鳥獣被害は深刻」と指摘し、サルの生息域調査や捕獲奨励金の増額など新規の取り組みを紹介。「県や猟友会などとも連携して被害軽減に努める。自然が相手で決定的な対策は難しいものだが、引き続きの尽力を願う」と呼び掛けた。

  

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