阿智村の治部坂遺跡で現地説明会

社会

[ 2010年 9月 15日 水曜日 11時01分 ]

 旧石器時代の遺物が出土した阿智村浪合治部坂の治部坂遺跡で12日、発掘調査(9―19日)を行っている愛知学院大学文学部歴史学科の白石浩之教授による現地説明会が行われた。同日までの調査で発見された遺構や遺物、調査のねらいについて、集まった約40人に解説した。

 1960(昭和35)年と86年の調査区を確認しつつ、発掘範囲を広げて遺物の分布と意義を調べている今回の調査について、白石教授は黒曜石製の遺物のほか、柱が立っていた可能性のある深さ約20センチの穴、赤く焼けたような岩を含むまとまった石が見つかったと報告した。

 同教授は柱穴状の落ち込みは縄文時代、川原石が組んでおいてあるように見える遺構は、約1万9000年前のものと考えられると説明。石の集積地点については、人が火を使って暮らしていたことを示す「石囲状配石遺構」の可能性があるとした。

 数カ所で見つかった黒曜石製の遺物は、数十キロ離れた高地まで出掛けて採取したものと思われ、「原産地との交流があったことになる。もっと集中的に出てくれば生活拠点だったことが分かる」とした。

 今回の調査は2メートル四方のグリッド(区画)を、遺跡の北東側に6カ所、南東側に12カ所設定して実施。白石教授は「人工的なものかどうかを注意深く調査していく。来年度中に3回分の出土品を整理し、総合的に成果を出せれば」と豊富を語った。

 説明を聞いた下伊那教育会考古学委員長の市澤英利さんは「過去2回の調査は小面積。広がりとしてどうだったのかが明らかになるのは楽しみ」と話していた。

  

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