飯田で「結いフォーラム」新しい時代の子育てを

社会

[ 2009年 12月 8日 火曜日 15時55分 ]

 第4回飯田の子どもを考える市民の集い「子育て結いフォーラム」(同実行委員会、市教育委員会主催、南信州新聞社など後援)が6日、飯田市公民館で開かれ、約120人が健和会病院診療部長で精神科認定専門医の服部美秀さんによる基調講演「新しい時代と子育て」と4つの分科会から、子どもたちが健やかでたくましく、安全に育つために家庭や地域、学校、行政ができることを考えた。

 服部さんは6人の子どもを育てている“臨床体験”に基づき、過去と現代における育児の違いや新時代の親子関係、2つの危険な育児、育児目標、本気で取り組んでいる3つのことを発表。示唆に富んだ内容が来場者の共感を呼んだ。

 「親には自分が育てられた経験しかないが、時代は大きく変わっているため、同じように育ててもうまくいくとは限らない」と指摘した服部さんは、現代の親子を取り巻く状況を「地域や社会の子育てパワーをあてにできない」「情報過多の一方、身近な相談相手がいない」「育児にばかりエネルギーを使おうと思えない親が多い」「普通にしていれば何とかなるという安心感が得られない」「子は無条件に大人が偉いと思ってない」と分析。昔と違い、育児の目標が不明確になっている点にも着目した。

 また、親は誰でも放任、溺愛、無関心、ご機嫌取りの「アナーキズム育児」と、権威的で賞罰を用いる「ファシズム育児」の間で揺れ動いているとし、双方の長所と短所を具体的に示した。

 目先のことを重視すると、即効性はあるが副作用が多い賞罰を多用しがちになるため「子どもが30―40歳になったとき、どんな風に暮らしているかに据えている」という服部さんの育児目標は「自分なりにやっていこう」「人と協力しながら暮らそう」「できる範囲で誰かの役に立とう」「特別でなくてよい」「人々は仲間だ」「私には力がある」。

 「子どもがどんな風であっても親であり続け、伝える方がよいと思うことは、子どもの機嫌が一時悪くなっても言い、できるだけ多くを子どもに任せ、目をそらさないこと」を親としての「三つの本気」とした。

 最後に「育児にはどの家、場面にも適用できる正解はなく、仲間と話し合い、子どもと暮らすうちに自分の答えが見つかるもの。スポーツと同じで練習を重ねることでだんだんうまくなる。イチローにはなれなくても、草野球を楽しめる程度にはなれる」と励ました。

 分科会は▽家庭や社会での体験を通して、子どものやる気を育てよう▽子どもへの読書と読み聞かせ▽メディアの苦手な大人たち▽乳幼児の内なる力を育むため、家庭や地域でできること―に分かれて開催した。

 このうち「体験を通したやる気育成」分科会では、飯田東中学校の生徒2人が、職場体験を通してあいさつや思いやりの大切さを実感するまでの経緯を発表。市社会教育委員と飯田青年会議所による話題提供もあった。

 参加者は「人は体験を通してのみ考え方が身につくことをあらためて実感した」「素晴らしい学びの成果に感激した。こうした場で当事者の声が聞けるという点でも意味があった」と話していた。

  

関連の注目記事

powered by weblio


  

こちらの記事もどうぞ(広告を含む)

     

最近の記事

「おいしいメンマいかが」

10月27日火曜日15:21

職員を激励「つながり大切に」

10月27日火曜日15:15

晴天の下大にぎわい

10月26日月曜日15:33

三菱重工業がスペースジェット凍結へ

10月26日月曜日15:31

コロナ禍で修学旅行増

10月24日土曜日13:16

5カ国の醸造所とコラボ

10月24日土曜日13:42

間伐材利用で「布」作り

10月23日金曜日15:48

歴史や文化学び絆つくる

10月23日金曜日15:59

安全安心な観光アピール

10月22日木曜日15:31

3年上田さんが県大会優勝

10月22日木曜日15:21

「災害時にどう手助けする」

10月21日水曜日15:43

永嶺氏が無投票で再選

10月21日水曜日15:45

「対話と現場主義貫く」

10月20日火曜日15:17

デザイン一新、乗り心地を向上

10月20日火曜日15:23

飯田市長に新人佐藤氏

10月19日月曜日1:59








記事の検索はこちらから

















南信州電子版購読



スポンサーリンク

ふるさと納税でもらえる 南信州新聞 ふるさと納税でもらえる 南信州新聞