飯田線駅無人化問題 南信州広域連合が意見交換

社会

[ 2012年 11月 19日 月曜日 15時12分 ]

 南信州広域連合は16日、構成14市町村長による連合会議を県飯田合同庁舎で開き、JR東海が関連会社に管理を委託している飯田線の9駅について、来年4月1日から委託を廃止し無人化する方針を地元自治体に伝えた問題をめぐり意見交換した。飯伊地域では松川町の伊那大島、高森町の市田、飯田市の元善光寺と鼎の4駅が対象。同社は、無人化を回避する簡易委託発売契約締結を要望する自治体には、12月末までに連絡するよう打診している。

 今回の駅無人化の背景には、昨年度の各駅の乗車人員が1989年度に比べ、伊那大島が29%、市田が49%、元善光寺が18%、鼎が43%それぞれ減少している状況がある。飯田駅も58%、天竜峡駅も51%それぞれ減少しているが、運行管理上の必要から無人化の対象から外れた。

 同社では「飯田線に限らず体制の見直しを進めている。利用状況や収入、人員配置などを総合的に判断した結果で、これといった基準はない。飯田線を維持していくためには効率化が必要。リニア計画とは関係ない」と説明している。

 打診を受けた飯田市は今月2日、牧野光朗市長が「地域住民、利用者への影響を考慮し、関係町村と今後の対応を協議したい。引き続き、飯田線の利用促進に向け取り組む。JR東海に対しては、飯田線の重要性についてさらなる理解を求めていきたい」とコメント。7日の定例会見で「県の担当部局と上下伊那広域連合が早急に連絡を取り合って協議していく」と述べている。

 高森町は1日、町議会全員協議会でJR東海の方針を説明。市田駅無人化に対する町民の意見を募集している。松川町も対応を検討中。駒ケ根駅を含め5駅が無人化の対象とされた上伊那地域では、上伊那広域連合が12日に開いた正副連合長会議で、上下伊那の連携に向けJR飯田線利用促進連絡協議会(会長・飯田市長)で対応することと、県にも協力を求めることを確認している。

 この日の連合会議で、牧野連合長は「8年前に温田駅、1年前に平岡駅が無人化の打診を受けたが、広域連合として対応してこなかったことを反省している。一昨日、JR飯田線利用促進連絡協議会の幹事会を開き、関係市町村が対応を考えていかねばならないことを確認した。利用者が減っている状況にあることは事実。地域として受け止めなければならない」と述べた。

 今後の対応について、広域連合が各高校の担当者から状況を聞く会義を開催すると説明すると、泰阜村の松島貞一村長は「温田駅や平岡駅も一緒に考えてほしい。阿南高校の現在の様子も調べてもらいたい」、天龍村の大平巌村長は「単独の村にもフォローする心遣いをお願いしたい」とそれぞれ要望。牧野連合長は「阿南高校と両駅の状況がどうなったかを踏まえて、どのように対応していったらいいか考えていく」と答えた。

 松川町の深津徹町長は「この先のことを相当厳しく考えていかないとなし崩し的になってくることが非常に心配される。本数を減らさないことと飯田線の存続が大事」、高森町の熊谷元尋町長は「地域の声を何らかの形で伝えていく必要がある。上下伊那が一緒にやっていただきたい」とそれぞれ述べた。

 牧野連合長は「利用促進連絡協議会を月内に開きたい。上伊那沿線地域との日程調整を行い、広域連合長も入って利用促進に向けて知恵を出していかねばならない」とした。

  

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