「成長している姿見せる」

スポーツ

[ 2020年 2月 6日 木曜日 15時12分 ]

 飯田市川路出身の中学3年生、長谷部栞さん(15)が2020年東京五輪の聖火リレー走者に選ばれた。通学している県花田養護学校(諏訪郡下諏訪町)の友だち6人とともに、グループランナーとしてつなぐ。「小学生の頃からの友だちやお世話になった人たちへの感謝を込め、成長している姿をみせたい」と抱負を語った。

 「選ばれるとは思っていなかったのでびっくりした」と満面の笑みを浮かべる栞さん。「何でも挑戦」と応募はしてみたものの、高倍率の報道に「絶対無理だ」とあきらめていたという。

 飯田市の川路小学校を卒業後、竜峡中学校に通っていたが、2年生になったおととしの春、親元を離れて花田養護学校の中等部に移った。学校併設の施設に入所して通学。週末に川路に戻る生活を続けている。

 880グラムの超低体重で生まれ、脳性まひを患った。歩行が困難で車椅子の生活が中心だが、母親の千文さん(49)の教えもあり、何事にも積極的に取り組む姿勢が持ち味。小学校5年生の時には、学校や飯田山岳会、消防署員らの協力で同級生と一緒に風越山登山にも挑戦した。

 学校と医療福祉センターが併設されている花田への転校も「リハビリを受けて体のケアをしながら学べる」と自分自身で選択した。郷里を離れる寂しさもあったが、強い意志で一歩を踏み出した。

 地元の友だちとの交流はいまも続いている。竜峡中のクラスメイトたちが、メッセージアプリ調に短信を並べ記した紙を実家に届けてくれる。週末に受け取り、栞さんもメッセージを書き込む。

 「花田に行ったら連絡を取れなくなると思っていたけど、見学に来てくれたり、いまも一緒に遊んでくれたり。それが一番ありがたい」。聖火ランナー決定もすぐに同級生の間に広がり、喜んでくれた。

 将来の夢は「お母さんみたいになること」。「花田を勧めてくれたけど、いざ離れる時に一番寂しそうだった。いまも地元の友だちとつなげてくれている」。

 リレー先は未定だが、「私たちは花田にいて、団体生活をしながら頑張っている。7人で協力してつなぎ、花田の存在や魅力をいろんな人に知ってもらいたい」と決意している。高倍率の五輪チケットも引き当てて「みんなから運が良いと言われる…」と笑った。

◎写真説明:聖火ランナーに選ばれた栞さん

  

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