インドネシアのジャカルタで開かれているアジア大会第5日の22日、カヌー・スラロームの女子カヤックシングルで飯田市出身の矢沢亜季選手(26歳、昭和飛行機工業所属、飯田西中―埼玉・東野高―駿河台大出)が優勝した。アジア大会のスラローム種目で日本女子初の金メダル。
決勝は95・83点をマーク。2位通過した準決勝より4・67点も縮めて完勝。ミスを極力抑える巧みなパドルさばきで金メダルをたぐり寄せた。
2年後の東京五輪でのメダル獲得へ、さらなる飛躍を目指す。父の勝美さん(57)は「参戦しているワールドカップの前半は結果が伴わず苦しんでいた。目標とする東京五輪へ弾みがつく優勝だと思う」と、娘の金メダル獲得を喜んだ。
矢沢選手は、カヌー選手だった父の手ほどきで小学生の頃からカヌーを始め、地元の天竜川で腕を磨いた。県内にスラロームを強化する高校はなく、カヌー選手としての実績のある兄同様、埼玉県入間市の東野高に進学した。大学卒業後も競技を継続。日本オリンピック委員会(JOC)が主催する「トップアスリート就職支援ナビゲーション」により、昭和飛行機工業に入社した。前回のアジア大会は3位で、2016年リオデジャネイロ五輪は予選敗退だった。
また、スラロームの男子カナディアンシングル決勝はリオ五輪銅メダルの羽根田卓也選手(ミキハウス)が90・06点で2連覇を果たした。
【女子】
▽スラローム・カヤックシングル準決勝 ②矢沢亜季100・50点
▽同決勝 ①矢沢亜季95・83点