主に飯田下伊那地域の小学生以上の障害者を対象にしたサッカー教室が7日、喬木村の飯田養護学校グラウンドで始まった。7月23日まで全9回の開催。サッカーを楽しみながら、交流の促進や心身の向上を図る。
障害者スポーツ支援センター駒ケ根(県障害者福祉センター)が南信の各地で無料で行っており、飯伊では一昨年度の体験教室を含めて3年目となる。今期は主に発達障害の児童や生徒とその家族、精神障害者など約20人が参加する。同センターの職員が指導し、地域のサッカー経験者らがアシスタント役を務める。
「集団スポーツを通して、心身だけでなく社会性も育んでもらえれば。長期的な取り組みで競技者の輪を広めていきたい」と指導員の矢崎もえさん(30)。前年度に試みた障害者サッカー大会には全県から約100人が出場しており、サッカー教室の参加者らによるクラブチームが発足した地域もあるという。
初回の教室では、準備運動に続いて2班に分かれ、さっそくシュートやドリブルの練習を始めた。強烈なゴールが決まったり、枠からはみ出さずにボールを運び終えたりするたびに歓声や拍手。ミニゲームもあり「そこでシュート」「もう一丁(蹴り出そう)」などの掛け声が飛び交った。
矢崎さんは参加者の技能や関心に応じて「つま先より、ひもの部分(甲)で蹴ると安定するよ」「右ができたら左足でもやってみよう」などと助言。参加した男子児童は「ドッジボールが好きだけど、サッカーもいろいろな動きがあるから面白い」と喜んでいた。