花園につながる第97回全国高校ラグビー大会県予選決勝は3日、長野Uスタジアム(長野市)で行い、飯田が26―17で岡谷工を破り6年ぶり12度目の優勝を果たした。花園出場は8度目。選手たちは「まず1勝」と目標を新たにした。
9年連続で同じ顔合わせとなった。ほとんど風を感じない青空の下、白と緑のジャージー飯田と、濃紺とブルーのジャージーの岡工が熱くぶつかり合った。
岡工の3点リードで前半を折り返し、後半早々に岡工がトライを奪い、点差は一時10点に開いた。飯田はその5分後、フッカー安永主将(3年)がゴール前の密集からしぶとくねじ込み、こう着後の後半21分にはゴール前のスクラムからWTB矢島選手(1年)が飛び出して再逆転。終了間際には自陣の最深部から保持し続けた球をミスなくつなぎ、再び矢島選手が左隅をとらえ
て勝利を決定付けた。
スタンドには多くのラグビーファンや同校OBらが各地から駆け付け、「がんばれ、がんばれ飯田」と声援を送り、ノーサイドの笛が鳴り響くと歓声と拍手が沸き起こった。
岡工は6年連続30度目の花園を狙ったものの飯田に連覇を阻まれた。
全国大会は大阪・近鉄花園ラグビー場を会場に12月27日に開幕する。組み合わせ抽選会は12月2日に行われる。
▽決勝
飯田26(7―10、19―7)17岡谷工
母校に凱旋しV報告
第97回全国高校ラグビー大会県予選決勝で優勝し花園への切符を勝ち取った飯田は3日夜、飯田市内の母校に凱旋し優勝を報告した。
校舎前に集まった100人以上の保護者やOBらが大きな拍手で出迎え、花束を渡した。
安永主将は「今日の試合は自分たちのミスでピンチを招くことが多かった。修正して花園でも自分たちのラグビーをしたい」と抱負を述べ、湯沢監督は「花園で恥ずかしいラグビーを見せないためにも残りの期間、しっかりと練習したい」と気を引き締めた。
会場は「優勝おめでとう」「花園でも頑張れ」の声が飛び交うなど大いに盛り上がり、6年ぶりの優勝を喜び合った。