国内最大級の自転車のロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」の第16回大会南信州ステージが22日、飯田市下久堅を中心とする周回コースで開かれた。海外7、国内9の16チーム、95選手が出場。新緑萌える里山を銀輪が熱走し、沿道から大声援を送った市民を魅了した。ヴィーニ ファンティーニ・セッレ イタリアのピエールパオロ・デネグリが優勝。終盤までトップ集団を走り市民を熱狂させた飯田市民、チームNIPPO・デローザの福島晋一は10位だった。
南信州ステージは、初誘致した2005年から数えて8度目。今回も下久堅地区の周回コース(12・2キロ)を12周する全長155・3キロ、標高差180メートルの山岳コースでレースを繰り広げた。
正午には気温が夏日に迫る27・8度まで上昇する炎天の下、選手たちはアップダウンの激しいコースを周回。柿野沢の山岳ポイントまで続く上り道では呼吸を整えてペダルに力を込め、下り坂では勢いよく加速して慎重にハンドルを操作した。
沿道では幼稚園児から高齢者まで、多数の市民が観戦。小旗や横断幕を掲げたり、メガホンを握って選手個々の名前を呼んで声援を送った。
福島は終盤まで先頭を走り、集団を牽引。市民の圧倒的な応援を受けて激走し、チームに大きく貢献した。
最終盤に後続集団が逃げの選手たちを吸収し、勝負の行方はゴールスプリントに。フィニッシュコースの攻防を制したピエールパオロ・デネグリが優勝した。
レース終了後、福島は「先頭集団で追い上げが激しく、正直きつかった。飯田市民の皆さんの熱狂的な応援に励まされ、頑張ることができたと思う。東京まで続くので、しっかり走っていきたい」と話していた。