飯田市 再発防止へ現地診断 上郷別府市道交差点 5月の交通死亡事故
飯田市は1日、同市上郷別府の市道交差点で5月10日に発生した交通死亡事故の現地診断と再発防止検討会を開いた。市や飯田署、県南信州地域振興局、飯伊交通安全協会、上郷地域まちづくり委員会などから23人が参加し、事故現場を確認するとともに再発防止に向けて意見を交わした。
事故は5月10日午後1時20分ごろに発生。現場は東中央通りの交差点を松尾上溝方面に約50メートル進んだ信号のない交差点で、原付バイクと3トントラックが出合い頭に衝突した。原付バイクの男性(86)が頭を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認された。
現地診断では飯田署員から事故状況の説明を受け、交差点の道路環境を確認。交差点には一時停止線はなく、民間で設置したとみられるカーブミラーがある。
現地診断後に上郷公民館で開いた再発防止検討会では、確認した現地状況を踏まえて再発を防ぐための意見を出し合った。センターラインや路側帯の白線の整備やカーブミラーの新設を求める声が上がり、道路管理者の市は「できるだけ早めに対策する」とした。
飯田署の笠原敏克署長は「それぞれの立場で事故防止への意見を出し合うことができた。対策を講じて重大な事故を減らしていく」と語った。
市危機管理課の清水翔太交通安全係長は「ハード面だけでなく、教育や啓発といったソフト面での事故防止にも努めていく」と話していた。