飯田市千代の「よこね田んぼ」で、保全委員会とNPO法人「里山べーす」が「第22回案山子コンテスト」を開いている。東京五輪や新型コロナウイルスに関係したものなどユニークなかかしが立ち並び、訪れた人を楽しませている。投票は9月20日まで。
案山子コンテストは、日本の棚田百選に認定された地域資源の保全活動を盛り上げようと1999年に始まり、今年で22回目。24日までに18体が並び、26日にもう1体加えられる予定だ。昨年は1列だったが、今年は出品数が大幅に増え、2列になって飾られている。
今年は東京五輪を記念し、金メダルを獲得した野球日本代表と五輪マークがお目見え。4月にゴルフの米マスターズトーナメントで優勝した松山英樹選手のかかしもあった。
また、新型コロナウイルスに関連し、ワクチンの注射器を持ってお年寄りのそばに立つ医療従事者や「よこねのアマビエ」も飾られている。「3代目ワラオ」と名付けたかかしもあり、「大変な時こそワラオ~」とメッセージを添えている。
千代地区を中心に飯田市の団体や個人が出品し、地元の竜東中学校や千代保育園の作品もあった。
コンテストはよこね田んぼに投票用紙と投票箱があり、一人2体まで投票できる。特典として投票した人の中から抽選で数人に、よこね田んぼで収穫する新米3キロをプレゼントする。
かかしの展示は11月中旬まで。保全委員会事務局は「コロナ禍の中、たくさんの作品を応募してくれてありがたい。皆デザインを工夫し、見ていて面白く、元気を与えてくれる」と話していた。
◎写真説明:ユニークなかかしが2列になって立ち並ぶ