【長野県】下伊那教育会所有の「信濃国飯田城絵図」県宝指定へ 飯田市美術博物館の特別展で公開

文化・芸能

[ 2022年 8月 30日 火曜日 15時37分 ]

 県文化財保護審議会は29日、「信濃国飯田城絵図」(下伊那教育会所有)を県宝に指定するよう答申した。9月13日の県教委定例会で決定する。今回の指定で県宝は243件となる。絵図は、飯田市美術博物館の特別展「城下町飯田と飯田藩」(9月23日から)で公開される。

 絵図は紙本着色で縦253センチ、横301センチ。江戸時代初期の飯田藩主、脇坂安政の時代に作られ、堀氏へと引き継がれた飯田城の最古の絵図。城下町を含めた全体を描いており、1648(慶安元)年に伝馬町北側の伊那街道沿いに建設された桜町までを描いた。

 1672(寛文12)年に脇坂氏が播磨国龍野(兵庫県たつの市)へ転封となり、城を引き継いだ堀氏が家臣団の武家屋敷配置のためにこの絵図を使用したとされる。

 3色の貼り紙が残り、茶色に藩士住居の広さ、青色に脇坂氏時代の藩士名、白色に堀氏時代の藩士名が記されている。数少ない飯田城図の中でも特に貴重な資料で、2008年に市有形文化財に指定された。県宝指定は市内で10件目。

 市美博の特別展「城下町飯田と飯田藩」は9月23日から11月6日まで開催する。堀親昌が飯田の領主として下野国烏山(栃木県烏山市)から飯田入りして350年、城下町の基礎を築いた京極高知の没後400年を記念した特別展。城下町飯田の成立から、人々の暮らしぶり、大火から復興し近代的な防災都市として再生した町の様子までを紹介する。

 県宝指定の飯田城絵図は特別展の期間中、展示する。織田顕行学芸員は「城下を描いた絵図の中で群を抜いて情報量が多く、重要な資料。時代的にも最古で後に描かれた絵図もこれを参考にしている。ちょうど県宝指定のタイミングでお披露目できることになった。この機会に多くの方に見てもらえたら」と話している。

◎写真説明:県宝指定される飯田城絵図

  

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