南信州民俗芸能継承推進協議会は、飯田お練りまつり期間中の25~27日、「南信州民俗芸能サロン」を飯田市中央通り4丁目(旧ツノダ店舗)で開催している。飯田お練りまつりの過去の写真をはじめ、黒田人形の実物や遠山霜月祭りの複製面などを展示し、飯田下伊那地域の民俗芸能を紹介。県PRキャラクター「アルクマ」もお練り仕様で登場し、子どもたちに風船をプレゼントする。
南信州民俗芸能パートナー企業の協賛により、同協議会が独自で開催した。飯田お練りまつりの解説とともに、飯伊に数多くある貴重な民俗芸能の数々を写真やパネル、映像などで紹介。ユネスコ文化遺産登録の動きとともに、地域の宝としての民俗芸能の豊かさを伝えている。
会場内には、黒田人形保存会の協力で三番叟(さんばそう)など実際の上演で使用する人形3体を展示。遠山霜月祭りの複製面は、遠山郷土館で展示品の中から「猿」「大天狗」など3つを公開した。
大正時代以降に撮影したとみられる飯田お練りまつりの写真では、市街地各町ごとの出し物を一堂に紹介。現在も続く東野大獅子や本町三丁目大名行列以外にも、屋台の曳きまわしや手踊り、稚児などが練り歩く様子を伝えている。
映像記録事業で撮影した新野の雪祭りや上下清内路の手作り花火などの民俗芸能の映像も上映している。
平松三武会長(75)は「この地域は民俗芸能の宝庫。お練りまつりを訪れた皆さんに民俗芸能の魅力を感じてもらえたら」と話した。
開館時間は午前9時から午後5時まで。入場無料。期間中、獅子舞の幌(ほろ)をまとったアルクマが風船を配る。登場予定は午前10時、正午、午後2時と4時の1日4回。
◎写真説明:お練り会場の民俗芸能サロン