大宮諏訪神社(飯田市宮の前)の大総代が21日、来年3月の式年大祭の関連神事として、同月21日に行う「神輿渡御(みこしとぎょ)」の順路と行程を確認した。市街地を通る約12キロの順路を実際に歩き、安全確保に必要な配慮や休憩場所などを確かめた。
神輿渡御は神をみこしに迎え、飯田藩主堀親蔵氏が奉納した馬印を先頭に、なぎ鎌、氏子各町の町旗などの道具を携えた一行が街中を巡行しながら平穏と繁栄を願う神事。2016年の前回は250人で約13キロを歩いた。
来年の順路は前回とは異なり、最初に神社の周辺の大門町、宮ノ上、諏訪町を一巡してから市街地を巡行する。距離は前回より1キロほど縮め、参列者数は50人少ない200人程度とする方向で準備を進めている。
この日は法被を着た大総代7人が、本番と同時刻の午前8時に神社を出発。通過予定時刻が記された予定表に目を落としながら歩き、同じく大集団の東野大獅子と道中で鉢合わせにならないための具体策、トイレや休憩場所の位置や使用許可の申請先なども確認した。
責任総代の松澤卓治さん(75)は「神様をお迎えするための下準備がおおむねできた。距離を短くしたが、本番では大勢でゆっくり歩くため、神社に戻るのは午後4時過ぎになりそう」と話した。
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神社関係者によると同神社の式年大祭は2年ごと行われていたが、1734(享保19)年から諏訪神社の式年大祭に合わせ、7年(寅年、申年)ごとの祭りとなった。
◎写真説明:大宮諏訪神社を出発する大総代