「はだか祭り」で知られる飯田市山本の七久里神社(近藤政彰宮司)は13日、来年4月10日の式年御柱祭へ向けて南北2本の御神木を伐採した。
神社に集まった関係者は安全祈願の後、二手に分かれ、10月に見立てたモミの木がある場所に移動。清めはらいや斧入れなどの神事を行い、木遣り唄を奉納した。
続いて伐採師らの指導の下、高所作業車で枝を落とし、周囲の支障木を1本1本取り除いた。御神木の根本にチェーンソーをあててワイヤーを引き、勢い良く倒した。
北の御柱、南の御柱はいずれも高さ約30メートルで、幹回りは北が2・3メートル、南が3・3メートルほど。伐採後に5尺5寸(約19メートル)の長さに加工し、皮をむいて近くの仮置き場に安置した。
年内に重機などを用いて山出しを行い、北の御柱は久米川上流部の市道米川線沿い、南の御柱は浄玄寺近くにそれぞれ安置する。
近藤廣男山本区長(71)は「新型コロナもだいぶ落ち着いてきた。このままでいってもらい、春にはいままで通りの盛大な御柱祭ができるよう願いたい」と話していた。
七久里神社の御柱は、数百年前から数えで7年ごとに開催されている。4月3日に縄綯い式を行う。祭り当日は里曳きから神社境内での建御柱の儀式までを行う。
◎写真説明:伐採前の木遣り唄の奉納(北の御柱で)