飯田市宮の前の大宮諏訪神社は2日、数えで7年に一度開く式年大祭に向け、諏訪市の諏訪大社上社から授かった「御符(みふ)」(文書)と「神符(しんぷ)」(お札)を本殿に迎え入れる「御符迎祭(むかえさい)」を行った。宮司と氏子52人がJR飯田駅前から行列をつくり、御符と神符を納めた「唐櫃(からひつ)」を同社まで運び、神事を経て本殿に納めた。
御符は祭り開催の指示書にあたるもので、責任総代の松澤卓治さん(75)らが上社に出向いておはらいを受けてから、午前11時過ぎに飯田駅前に戻ると、アイ・パークで待っていた氏子たちと大宮諏訪神社を目指した。
太鼓を鳴らしながら一行が進むと、駅周辺に居合わせた人や沿道で待っていた人たちは笑みを浮かべて見入っていた。
松澤さんは「穏やかにできてよかった。行列を組んで歩きながら、飯田の平穏が続くことを心から願った」と話した。
23日はお練りまつり参加団体に神旗を渡す「余興神旗授与祭」、24日はみこしが市中巡行し、治平繁栄を願う「神輿渡御」を行う予定。お練りまつりは式年大祭に合わせ、獅子舞などの余興を奉納する。
神輿渡御の実施は17日に判断する。松澤さんは「県全体と飯田の感染状況を見て検討したい」としている。
◎写真説明:神符とともに大宮諏訪神社に到着した一行