高森町下市田の天竜川親水公園周辺で18日、第99回市田灯籠流し・煙火大会が開かれた。新型コロナウイルス感染症の影響で煙火大会の実施は3年ぶり。会場には新盆を迎えた家庭や見物客らが足を運び、天竜川に108基の灯籠を流して故人の霊を弔うとともに、川面を照らす華やかな花火に見入った。
コロナの影響で煙火大会は中止が続いたものの、新盆供養の灯籠流し・川施餓鬼法要は、町仏教会と地元区の尽力により、コロナ禍であっても行ってきた。
今年も多くの新盆家庭が参列する中厳かに法要が執り行われ、天竜川を流れていく灯籠を見送りながら故人をしのんだ。下市田区の久保田正博区長は、「家族との別れはつらく悲しいものだが、灯籠流しと法要が、冥福を祈り、心の整理を進める助けになれば」と話した。
法要後には3年ぶりの煙火大会が盛大に行われ、スターマインなど次々と打ち上がる花火が夜空と川面を彩った。明神橋周辺には親子連れら見物客の姿が多くあり、ごう音とともに目の前いっぱいに広がる花火を楽しんでいた。
今年は煙火大会に合わせ、テイクアウト販売を行うキッチンカー広場の開催を計画していたが、コロナの感染急拡大を受け中止した。壬生照玄町長は「多くの皆さんから想定を上回るご寄付をいただき、花火を打ち上げることができた」と感謝。「一部イベントの中止は残念だが、来年度は第100回の記念大会となる。多くの皆さんに楽しんでいただけるよう準備を進めたい」と話した。
◎写真説明:天竜川の川面を照らす花火