モッコ操演稽古を公開

文化・芸能

[ 2021年 4月 24日 土曜日 13時43分 ]

 東京オリンピック・パラリンピック文化プログラムの一環として、高森町で制作された巨大人形「モッコ」の操演訓練が23日、同町アグリ交流センター前で報道陣に公開された。外での稽古は初めて。5月の東北公演に向け、重機でつり上げた高さ約10メートルの人形によるパフォーマンスを練習した。

 文化プログラム「東京2020NIPPONフェスティバル」のうち、東日本大震災からの東北復興をテーマとしたイベントに登場する人形。

 モッコが、五輪開催地の東京を目指して東北を旅しながら人々の思いを預かり、国内外へ東北の現在の姿を発信する―というコンセプトで企画された。

 同町では2019年から約1年間、人形の立体デザイン設計と制作・操演の総指揮を担当する人形劇作家・沢則行さん(59)=プラハ=の指導で、飯田下伊那地域を中心としたボランティア約100人が人形制作に参加した。

 松川町の鉄工所で骨組みを作成し、高森町内でとれた竹などを素材にして高さ約10メートル、重さ1トンほどの巨大な操り人形を仕上げた。

 昨年4月に操演練習を行って東北を巡回公演する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大によって大会が1年延期になったことに伴い、年内の公演を中止。

 今年初めから公演に向けて準備を進め、岩手、宮城、福島の東北3カ所への巡回と東京での公演が決定すると、今月から操演の稽古を行ってきた。

 この日は、イベントに出演するプロのパフォーマーやスタッフ、稽古を補助する地域のボランティアなどが参加。人形を操作するため、各部位につなげたロープの扱い方や出演者の動き方などを確認しながら、約1時間のパフォーマンスを演じた。

 東北公演には、各会場で地元住民が16人ずつ参加して一緒にパフォーマンス。キャスト、スタッフら総勢70人ほどで公演することになるという。観覧を事前予約制とするなど、感染症対策をとって実施する。

 出演者らと会見した沢さんは「東北復興というテーマがコロナ禍で薄まっているように感じられるが、最後まで東北に目を向けて、見た人たちが楽しかったと言ってくれるように作っている。感染症で大変な時だが将来、災害や疫病が起こった時に、あの時こういう工夫をしてイベントをしたんだという小さな目印を残すことができたら」と語った。

 人形制作と操演補助のボランティアを行う、高森町の木下富由さん(70)は「オリンピックとは縁がないと思っていたが、こういった形で参加でき、町民として誇りに思う。仲間たちと試行錯誤して竹を加工し、人形を作ったのはいい思い出。これだけ大きなものが動いているのを見ることができて、感動している」と喜んだ。

 モッコは5月15日に岩手県陸前高田市、22日に宮城県岩沼市、29日に福島県南相馬市を回り、7月17日に東京都の新宿御苑でパフォーマンスを行う予定。

◎写真説明:モッコによるパフォーマンスの稽古

  

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