下條村で300年余の歴史を有する地芝居「下條歌舞伎」(村指定重要無形文化財)を語る会が18日、村コスモホールで開かれた。村出身のタレント峰竜太さんと歌舞伎ソムリエのおくだ健太郎さんが登壇し、下條歌舞伎の魅力や今後の展望などについて、熱っぽく語り合った。
県の地域発元気づくり支援金活用事業として実施。村重要無形文化村長を務める峰さんとともに歌舞伎の魅力や楽しさを再認識し、広く発信していく機会にしようと、保存会が初めて企画した。
祖父の故下嶋淳逸さんやおじの故下嶋昭二さんら、歌舞伎をこよなく愛する人たちに囲まれて育ったという峰さん。当時の熱気を肌で覚えているだけに、担い手が減少する現状を寂しがり「ぜひもう一度、盛んだった頃の熱気を取り戻したい」と力を込め、情報発信などに協力することを誓った。
また、「歌舞伎の魅力を分かりやすく伝える場所が必要」と、資料館の設置を提案。「写真など、パッとみて誰にでも魅力や楽しさが伝わるものを展示し、観光振興にも生かしていけば」と呼び掛けた。
一方おくださんは「他の地域では義太夫や三味線などをプロに任せてしまうケースもあるが、下條は学んだ上で全てを自分たちでこなしている。そんな姿が『応援したい』という気持ちにさせる」と強調。「外から関心のある人たちを連れてくるなど、活性化のお手伝いができれば」と話していた。
◎写真説明: 歌舞伎の魅力を語る峰さんら