大鹿歌舞伎を国無重文指定に答申

文化・芸能

[ 2017年 1月 28日 土曜日 13時57分 ]

003大鹿歌舞伎

 国の文化審議会は27日、大鹿村に江戸時代から伝わる地芝居「大鹿歌舞伎」を国重要無形民俗文化財に指定するよう文部科学相に答申した。3月上旬にも正式に指定される見通しで、国重要無形民俗文化財としては県内10件目となる。

 近世以来の地方の村落における芸能の受容や展開を示すとともに、独自の演技・演目を有するなど地域的特色や芸能の変遷過程を示すもの―とし、「わが国を代表する地芝居」と評価された。

 大鹿歌舞伎保存会の会長でもある柳島貞康村長は「大変うれしく思い、継承に向けた思いも一層強くした」と感慨深げに話した。

 大鹿歌舞伎は1767(明和4)年に村で上演されたのが最古の記録として残る。1977(昭和52)年に県無形民俗文化財、96年に全国で初めて国選択無形民俗文化財に指定された。

 住民有志の役者らによって受け継がれ、83年からは定期公演を大河原の大磧神社(5月3日)と鹿塩の市場神社(10月第3日曜日)で開いている。

 演目は約30種類。このうち平家の落ち武者・悪七兵衛景清が源氏に戦いを挑む姿を描いた「六千両後日之文章 重忠館の段」は大鹿歌舞伎オリジナルで、地芝居特有の狂言として全国的にも貴重な伝承―と評された。

 92年のドイツ、2010年のイタリアなど海外でも演じてきた。11年には大鹿歌舞伎を題材にした映画「大鹿村騒動記」で全国に知られた。映画は故原田芳雄さんが企画、主演した。

 また大鹿中学校では全校生徒が総合的学習で歌舞伎学習に取り組み、毎年公演もする。中学生の歌舞伎公演は大河原、鹿塩両中の統合で大鹿中となる前の1975年に鹿塩中で始まり、伝統として受け継がれている。

 国の重要無形民俗文化財は、飯田下伊那地方では遠山の霜月祭(飯田市)、雪祭(阿南町)、新野の盆踊(同)、和合の念仏踊(同)、天龍村の霜月神楽(天龍村)。

  

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