市美術博物館「須田剋太の書と絵画展」~1月26日まで~

文化・芸能

[ 2013年 12月 19日 木曜日 12時21分 ]

 飯田市美術博物館の館蔵品で構成するコレクション展示「剋太(こくた)の書、剋太の画」が来年1月26日まで、追手町の同館で開かれている。幅広い分野で創作活動に取り組んだ画家・須田剋太(1906―90)の書と、油彩やグワッシュなどの絵画作品約60点を展示している。

 須田は埼玉県出身。1935(昭和10)年に光風会へ初入選し、以降は新文展、日展、国画会などに出品を続け、47(同22)年には日展で特賞を受けた。

 49(同24)年に理論家の長谷川三郎と親交を結んだことを契機に、抽象作家へ転身。感情や衝動の発露を目的に、表現主義的傾向の強い抽象画を多く描いた。

 67(同46)年になると週刊朝日の『街道をゆく』の挿絵を担当。この頃から再び具象的絵画も手掛けるようになり、書や立体など幅広い分野で創作に取り組んだ。

 同館学芸員の小島淳さんによると、須田の創作活動の根底には青年時代から関心を寄せていた禅の思想があるという。晩年に手掛けた書の作品は、円相や「行佛侘茶」といった禅に関わる言葉などを題材とし、中国・北魏の書に影響を受けた直線的で力強い表現。周囲に色を塗り、文字を白く抜いて表した作品も。

 絵画では仏頭を描いたものや「まんだら」など仏教を思わせる作品もあるが、青の油絵の具を画面に引いて水流のような質感を表した「ブルー」や、厚く絵の具を盛ってさまざまな色の円を組み合わせた作品など、色彩の印象的な抽象画が並んでいる。

 「色のきれいさや形の美しさなどを表現しようとした、感情の伝わってくる絵が多い。生の造型感覚を表そうと、子どものような稚拙性を大事にしていた」と小島さん。「須田が生の感覚を画面に表現しようと取り組んだ作品を見てもらえれば」と話していた。

 開場は午前9時半から午後5時(入館は同4時半)まで。月曜日(祝日の場合は開館)と祝日の翌日、12月29日から来年1月3日までの年末年始は休館。観覧料は一般310円、高校生200円、小中学生100円。20人以上は団体料金。

 問い合わせは同館(電話0265・22・8118)へ。

  

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