演劇文化「飯田に根付かせたい」

文化・芸能

[ 2020年 12月 16日 水曜日 15時20分 ]

 飯田市を拠点に活動する劇団「雅」の旗揚げ公演「ここにも、誰にも」が13日、飯田市上郷黒田の姫宮林間学校であった。全3回の公演に延べ240人以上が来場。劇団を主宰する菊地由里さん(29)=同市羽場=は「コロナ禍でも多くの人に見ていただけてありがたい」と感謝した。

 東京の舞台などで活動し、結婚を機に帰郷した菊地さんが2018年に立ち上げた。同市川路出身の俳優・小林英樹さん(44)を講師に招き、月に2回演劇のワークショップを開くなど、飯田に演劇文化を根付かせることを目指して活動している。

 今年2月に出演者を募ってオーディションを開き、当初は8月に初公演を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で延期していた。

 公演は、夢を諦めて上京し、OLとして働く主人公が、母親の死をきっかけに帰郷し、地域の人たちとの交流を通じてもう一度夢に向かい挑戦する物語。菊地さんとオーディションで選ばれた20人が舞台に立ち、熱演した。

 これまで全く演劇経験がなかった同市本町3丁目の表具師、宮下勝吉さん(59)は主人公の父親役を務めた。「主人公と同じくらいの娘がいるので演じやすかった」と振り返り、「コロナで公演ができるのかという不安もあったが、団結し家族のような雰囲気でやってこれた。今後も演劇に関わっていきたい」と話した。

 4年ぶりの舞台に立った菊地さんは「涙ぐんでくれるお客さんもいて胸がいっぱいになった。公演を通じて演劇に興味をもったらワークショップにも参加してほしい」。脚本と演出を担当し、監督としてメンバーを指導した小林さんは「演者も楽しむことを一番に、その人の人生から出る言葉を引き出す手伝いをしていきたが、舞台の裏で声を聞くだけでもいきいきと演技をしている様子が伝わってきた」と喜んだ。

◎写真説明:主人公を演じた菊地さん(右)と父親役の宮下さん

  

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